飛行機への関心は、(受験の失敗で)初志が叶えられなくても、50代まで持続していた。1995年5月カリフォルニアでの会議の後、ヴァンクーバーに住む、旧知の若い大学教官夫妻を訪れ、彼の地での非営利組織でのIT利用に関して話を聞かせてもらう機会を持った。彼らも私の飛行機好きを知っており、そこには思わぬプレゼントが用意されていたのである。
夫人の「週末一日フリーな日を作っておいて」とのメッセージを自宅への招待くらいに考えたのだが、告げられたのは「あなたの飛行機好きを父に話したところ、『それじゃ丁度別荘の利用準備に出かけるので、自家用機で一緒に行こう』と言っているの」とのこと。夢のような話だった。
彼女の父、ロルフは現在ヴァンクーバーの郊外で歯科医を営むが、元々はノルウェー空軍のジェット戦闘機パイロット。カナダ空軍へ交換派遣されているとき、教官夫人の母と知り合い、軍と国を捨ててカナダに移住し、歯科医として新しい人生をスタートさせたのだ。経済的に大成功し、別荘を持ち、趣味として飛行を楽しめる身分にあるのだ。
その日フレーザー川の河川敷に在るプライベートの仲間で維持している飛行場に、大学教官の娘婿と私の三人で向かい。準備・点検をし、そこからヴァンクーバー遥か北方に在る、松島のような美しい湾に面した別荘(専用桟橋がある)まで飛行し、家具や部屋を点検して戻ってきた。
片道約1時間の飛行。単発小型機は初めてだし、まして水上機である。その副操縦席に座り、短い時間だが操縦桿さえ握らせてもらった。終生忘れられぬ経験であった。
しかしロルフのプレゼントはこれだけではなかった。次回をお楽しみに!
(写真はクリックすると拡大します)
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