2014年1月3日金曜日

フランス紀行 南仏・プロヴァンス・パリを巡る-(23)



19. TGVに乗る
101日(火)南仏・プロヴァンスの旅を終え、最終目的地パリへ向かう日だ。天気は好天で青い空ときらめく緑が美しい。
旅で最も関心があるのが乗り物。今回の目玉はフランス国鉄の誇る新幹線高速鉄道、TGVTrain a Grande Vetessel;超高速列車)である。これに乗るのはツアーを選ぶ際の必要条件。できれば1等車に乗りたかったが、これが叶うのはANAしかなく、それはパリ延泊が認められなかった。
路線はマルセイユおよびニームとパリ・リヨン駅を結ぶ地中海線でアヴィニョンが分岐・連結点となる(とは言っても市の西方で、長いスパンの三角形線路;品川・大崎・大井町のように;で結ばれるのでTGVアヴィニョン駅で線路が分かれるわけではない)。パリのリヨン駅を除けばすべてTGV専用路線上を走るので300㎞を超す高速運転が可能である。途中の大都市としてリヨンがあるが、我々の列車はここには停車せず、アヴィニョンを出るとパリまでノンストップ、800㎞弱の距離を2時間40分で走破する。
TGVも日本の新幹線同様路線・駅は新設が多くTGVアヴィニョン駅も市街南方遥かデュランス川の近くの田園地帯の中に設けられており、在来線との接続は無い。市街とはシャトルバスによって15分くらいで結ばれているが、我々には専用バスが用意されていた。
列車の発車時刻は⒑時14分、それなのにホテル出発は8時半、バス乗り場まではゆっくり歩いても10分程度、駅に9時前には着いていた。広い駐車場・バス・タクシー発着場はがらーんとしている。専用バスはここで荷物と我々を降ろして直ぐに去ったが、駅へ荷物を運んでくれるポーターは早すぎる到着でまだ来ていない。仕方なく添乗員のOSNさんは荷物番人として残る。
駅舎はガラスづくりの超モダン建造物。関西空港と同じデザイナーの設計。全体の感じがよく似ている。線路は高架になっているので下の部分にカフェ、キオスク、切符売場などがあり、両サイドは吹き抜けの広い回廊になっている。明るく清潔な感じが良い。ホームの階は2階になりガラス壁で隔てられた待合スペースと面一になっており、自動ドアーで行き来できる。その床は板木を張り合わせて作られているので船の甲板のようだ。案内表示はほとんどフランス語、アナウンスもフランス語。これは43年年前の印象と変わらない。
出発時間までかなりあるので、待合コーナーに居を構え、時々発着・通過(通過線が別にあり、停車線との間には木製のフェンスが在る)する列車を眺めたり、写真を撮って過ごす。こんなに頻繁に運行しているのであればもっと早い列車を利用すればいいのにと思ったが、どれもパリ行きではないことをあとで知った(一本は国際列車でベルギーのブラッセル行)。
出発時間が近づくにつれ、駅構内、待合コーナーも賑わってくる。大きなスーツケースを持った外国人団体客もそちこちにかたまって。短い時間で乗り降りするには混乱も起きそうだ。幸い我々の荷物は専用スペース(添乗員の説明では、先頭・最後尾車両の流線型部分の荷物室とのことだったがそんなスペースは無いように思う。どこに?)に収納とのことで、自分で運ぶ必要がないのは助かる。
出発少し前OSNさんが切符をトランプのように持って各グループの代表がひくようにと促し、それに加ええ「今回は皆さん2階建て車両の1階部分です。でも空いていれば2階に代わって結構です」と言う。とは言うもののホームの混みようを見て嫌な予感がした。


写真はクリックすると拡大します
(次回;TGVに乗る;つづく)

0 件のコメント: