2015年12月16日水曜日

四国山越え海越えドライブ-6


5.祖谷かずら橋
この日のスケジュールは計画段階から最も悩んだ。うず潮観光を始め、祖谷、大歩危小歩危、桂浜さらに出来れば足摺岬まで行きたいと欲張ったからだ。走行距離は約380㎞(足摺まで行って宿泊地の四万十へ戻る)。46年前は和歌山を早朝に発ち徳島に上陸後ほぼ同じルートを走ったのだが、高知で一泊、足摺岬が次の宿泊地だった。道路事情がお幅に改善されたとはいえ、余裕を持って観光するには、途中で一泊してもいいような道のりなのだ。従っていくつかのオプションを用意した。一つは大歩危小歩危だけゆっくり観て、祖谷をパスする案、二つ目は桂浜出発時の時刻によって、足摺岬は翌日にまわし、宿へ直行する案である。当日うず潮観光が予定通り順調に行った後決めたのは、祖谷のかずら橋と大歩危に寄り、あとは桂浜まで最終決定を先延ばしした。
大歩危小歩危は名前だけは子供のころから知っていたが“祖谷”は知らなかったし、知っても読めもしなかった(そやじゃなくて“いや”)。いつ頃から観光地として有名になったのだろう?最近は欧米系の観光客に大人気と知って、行ってみることにした。
チョッと難しい道で、大歩危小歩危の東を並走する谷間の道である。うずしお観光のあとセットしてカーナビの通りに走った。先ず鳴門北ICで自動車道に入り、何故か鳴門JCTでは高松道に進む。しばらく行くと板野ICでこの道から降りる。一旦地方道を南へ進んで今度は藍住ICで徳島道に乗る。ここら辺はほとんど対向一車線自動車道だから追い越し個所が限られイライラすることもあったが、無事井川池田ICで一般国道192号線に乗換える。この先がチョッと失敗で四国中央部縦断メインルート国道32号線が二手に分かれるところで祖谷温泉側ではなく大歩危小歩危側に自然につながってしまった。もう一本の側を選べば祖谷渓を走ってからかずら橋に行くはずだったが、交通量の多い32号本線を南下することになった。大歩危小歩危へ直行である。
まあ、それも悪くなないが山岳ドライブと言うほどのスリルはない。大歩危の少し先で東へ左折、道なりに30分位走ると祖谷の中心地、かずら橋の駐車エリアに着いた。村営の広々した駐車場(無論有料)、周辺に少し安い民営の駐車場。とにかく大型バス20~30台がとまれるほどだ!「これが秘境?」 駐車場に隣接する、名産品お土産センター、中には祖谷名物のそばを食べさせる食堂まで備わっている。取り敢えずそこは通り過ぎ、かずら橋へ急ぐ。下り坂だから楽に辿り着く。クルマも渡れるコンクリートの橋の向うにそれは在った。取り敢えず写真を撮り、後ろを振り返るとコンクリートと鉄柱で出来たあの大駐車場が渓の上に張り出している。前は本物の葛で出来た昔からのつり橋、後ろはコンクリートと鉄の人工地盤、「これはないよな~」
橋の袂まで行くと入場券売り場が在る。橋を渡るのが商売なのだ。20m足らずで一方通行、結構ゆらゆらするし下は丸見えだからスリリングだ。渡橋料550円/人。見所は結局それだけだった。
橋を出て少し上って先ほどの名産お土産センターに戻り、祖谷そばで昼食にした。子供連れや高齢の外人観光客も自動チケット販売機で券を買ってそばを食べていた。
祖谷を西欧人にPRしてくれたのは確か英国人である(本ブログの<今月の本棚>紹介した「ニッポン景観論」著者アレックス・カー)。彼は今の姿を見ているのだろうか?

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(次回;大歩危と桂浜)

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