10.しまなみ海道
11月18日(水)、前日からの予報通りこの地方は雨だった。ただ朝食前の道後温泉本館見学を兼ねた街歩きでは、傘は要ったものの小雨だったから、「もしや」を期待した。
宿を発ったのは9時過ぎ。まず向かったのは近くに在るエッソ道後SS、これから今治まで走る国道317号線へつながる道路沿いにあるので至極都合がいい。給油量は36.7ℓ。ここで満タンにしておけば今日の最終目的地、屋島まで給油の必要はない。
松山からしまなみ海道取っ掛かりの今治ICまでは二つのルートがある。一つは菊間を経る海岸ルート、国道196号線だ。ここは太陽石油の菊間製油所への往復でよく使った。天気が良ければ、美しい瀬戸内の島々や呉方面が遠望できる、高低差のほとんどない平坦な道だ。最後に来たのは2002年だからもう10年以上経っているので沿道の景観も随分変わっているに違いない。懐かしさが残る道を辿ってみたい気もしたが、今回は未知の山岳ルート、317号線を走ると出発前から決めていた。
外に目を転じると、目の前の来島海峡第3大橋の先は雨で煙っている。晴天の島巡りを想定していた四国ドライブ最大の山場は前途遼遠の感だ。六つある島の半分くらいは降りて一巡することを目論んでいたが、予定を変更して海道最大の島、大三島のみ観光することにする。SAから走り出して気が付いたのは、SA前後はともかく、橋の幅は片道2車線有るのに、走路は一車線になっている。明石・鳴門ではこんなことはなかったし、この後渡ることになる瀬戸大橋も片道2車線だったから、本四連絡ルートの中では計画時から交通量が少ないと予想されたのだろう。走ってみてもこれでさほどイライラさせられることもない。
大三島ICで一旦降りて向かう先は大山祇(おおやまず)神社。日本建国の神、大山積大神(おおやまづみのおおかみ)を祀る神社である。国宝や重要文化財に満ちた博物館などがあるのだが、先を急ぐ旅、お参りだけしてIC付近にあった道の駅“多々羅しまなみ公園”に立ち寄る。ここでお土産など求めしばらく過ごすが、雨の上がる気配は無く、空は重く島は煙雨の中にぼんやりと影の様に黒ずんで見えるだけ。晴天ならば屋島への到着を少し遅らせても、島々に残る瀬戸内の歴史探訪(源平や水軍)をしたいところだが、先が読めそうなところまで、寄り道をせず一気に走ることにする。
しまなみ海道(西瀬戸内自動車道)は福山西ICで山陽自動車道に接続する。ここから東に向かい倉敷JCTに至り、そこから再び四国へ向かう瀬戸中央道へ道を採り、岡山側鴻ノ池SAに着いたところで休憩、もう四国は目の前、雨も上がってきてやっと気分も余裕が出てくる。昼食を含めて1時間近くここで過ごして、瀬戸大橋に向かう。
(写真はクリックすると拡大します)
(次回;金比羅さん)
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