2017年12月13日水曜日

磐梯・会津紅葉ドライブ-14


13.塔のへつりを観て
大内宿の観光を終えたのはほぼ2時、駐車場で次の目的地をセットする。立ち寄り場所は10kmほど南下した塔のへつりだが、最後の給油所はその先の会津下郷にあるので、そこをセットして210分頃出発する。下の駐車場は依然として満車、反対車線に45台並んでいる。しばらく進むと道が二手に分かれナビは右への道を選んでくる。大内こぶしラインと同じ県131号なのでこれで良さそうだと思った。しかし、クルマの数は極めて少ない。塔のへつりへの道は川に沿うはずなのだが、どんどん山道になり、しかも昇っていく。狭い道だが人の気配もクルマの往来も皆無、運転するには曲折とアップダウうで面白い。どうもあの分岐点で間違えたようだと気が付いたが、SSから戻ってもたいしたことはないと決めてそのまま進む。中山峠という所から下りに転じ、ぽつりぽつりと人家が現れる。下方が開けて家が立ち並ぶ所に入ると、道はさらに狭まり、まるで路地を抜けていくような様相を呈し、曲がりくねって先も見通せないところが続く。そこを何とか通り過ぎると、突然踏切に行き当たり、それを渡るとやっと広い道に出た。会津下郷駅近くの国121号(日光街道)である。この道を少し南下すると、目的のSSに着いた。入るとハイオクの給油口が見つからない!隅の方に独立して小さな給油設備があった。この辺りではあまり需要がないのだろう。到着時刻は240分、30分も走ったことになる。給油量は25.3ℓ、前回給油からの走行距離は204kmだから8.1km/ℓと著しく燃費が悪い。山岳路ばかりだったからであろう。
SSで塔のへつりまでの行き方や時間を確認すると「10分くらい戻るとシェルのSSがあるので、そこを右折して道なりに進めばいい」と教えてくれる。道は分かりやすく、案内のおじさんの指示に従い駐車場に入った。しかし、もっと奥にも広い駐車場が在り、かなり歩かされることになる。ただそこからの道筋もきれいに紅葉しており、まあ「引っかかった」との感じはなかった。
阿賀川(大川)の方へ下って行くと、土産物屋や飲食店のある広場に行き当たり、ここから川に沿う遊歩道が下っている。川の向こうは奇岩が並び、青い木々と紅葉のコントラストが美しい。遊歩道の突き当りに対岸に向けてつり橋がかかっている。これを渡り切ると50m位川に沿う道があるが、そこから先には進めない。奇岩と紅葉を楽しむためには、遊歩道側の高い位置の方が断然いいのだが、遅い午後の陽が西に傾き始め深い渓谷は刻々と暮れなずみ、いささか冷え冷えとしてきたので、早々にクルマに戻る。
それにしても“塔のへつり”とは一体何のことなのだろう?広場にその説明看板があった。へつりは“岪(山かんむりに弗)と書く。漢和辞典を引くと“険しい山道”あるいは“山々が幾重にも重なるさま”とある。往時の街道の様子や対岸に連なる奇岩からそう名付けられたようだ。いくつもの岩が塔のように見えるのは、長年の川に依る浸食と風化に依るらしい。国の天然記念物に指定されていることもあり、大内宿とセットになった観光名所となっている。3時半、これですべての見所をまわりあとは一路横浜を目指してひた走ることになる。
SSから来た道を戻り、途中で東へ向かう国289号を走って東北道白河ICに乗れば、あとは首都高→湾岸道を走り自宅近くの幸浦まで、自動車道だけで達することが出来る。首都高に入る前に蓮田SAで夕食を摂り、順調に湾岸道の大井まで来たところで、流れがおかしくなった。帰宅してTVで知ることになるが、午後遅く鶴見のつばさ橋付近で中古の救急車(輸出用;横浜港へ回送中)が炎上した影響がはるか先までおよんでいたのである。蓮田を出たのは7時頃だったが自宅到着は9時半。1時間くらい余計かかってしまった。本日の走行距離;382km

(写真はクリックすると拡大します)


(次回:総括;最終回)

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