-バス、鉄道、船、乗り物三昧の9日間-
10.高速鉄道ICE
ドイツツアーが各種ある中でクラブツーリズムのこれを選んだのは、“鉄道に乗って訪ねてみたい都市へ行ける”ことだった。鉄道利用だけなら他にもあったが、ベルリン・ミュンヘン・ケルン・ドレスデンの4都市を廻ることが出来る旅はこれしかなかった。嬉しいことに、このプログラムはケルン~ベルリン間を4時間半も乗れるのだ!
ドイツ国内を走る長距離高速鉄道(DB;Deutsche Bahn)は3種、EC(ユーロ・シティ)、ICE(インターシティ・エクスプレス)それにIC(インタシティ)である。ECは国際列車で他国とつながる。今回利用するのはICE、日本の新幹線で言えば“ひかり”というところだろうか(停車駅ミニマムのICEスプリンターと言うのがあり“のぞみ”に相当)。
3時大聖堂前に集合、そろって隣接するケルン中央駅に向かう。列車の出発時刻は3時48分。所要時間が4時間半だからベルリン到着は8時過ぎになる。そのため、ここで車内食を用意するよう添乗員のFSMさんから指示され、駅構内のスーパーやテイクアウト(寿司屋も在った!)が固まる一画に案内され、3時半に再集合することになる。私たちはコンビニで、サブマリン型のサンドウィッチ、具ののったプレッツェル、ジュースそれに今度は銘柄をしっかり確かめピルスナー(ラガービール)の500ml缶を求めた。集合場所に戻ると今度は車両の座席決めのくじ引き、私たちは8号車の42・43となった。
欧州ではどこも同じだが改札は無い(自分で改札機に入れるところもあるが、ここは全然なし)。ホームで待つこと10分ほどでケルン始発のICE1053が入線してくる。第一印象は「野暮ったいな~」。近づいてくると「随分汚れているな~」。帰国後調べて分かったが車両はICE2型、1990年代後半に生産されたもので前後に動力車と制御車を配した8両編成で、新幹線のような電車(動力分散)方式ではない(その後の列車は最新型ICE4 を含め分散方式になっている)。「汚いな~」は先頭車両の下部に黒っぽい点が無数に付着していることである。高速で走ることによって虫が押しつぶされているようだが大きさが半端ではない。
車内座席配置は通路を挟んで2+2、途中にテーブル付きの4人席があり、そこで座席の向きが変わり、それぞれ固定される。昔の成田エクスプレスと同じ方式だ。我々の車両2号車(普通クラス)動力車(今回は最後尾)の一つ前、座席(42,43)はうしろから2番目、座席の向きは幸い進行方向だった。折りたたみテーブル(この下にある収納部はミネラルウオーター2本で満杯、使い勝手が悪い)、足載せは新幹線と同じだが、リクライニングは背は倒れず、座面がスライドするのみ、一方座席の幅・奥行きは当然広い。通路上には液晶の電子表示板、行き先、現在時刻、出発時刻(動き出すと、次の停車駅、スピード)などが表示される。
いよいよ発車時刻の15時48分(表示は24時間方式)だが、列車は動く気配がまったく無い。結局動き出したのは16時。「ドイツの鉄道はダイヤ通り動かない」を端から実体験することになった。
写真上から;DB路線図、ケルン中央駅、駅構内、ICE先頭車
(写真はクリックすると拡大します)
(次回;ICE;つづく)(メールID:hmadono@nifty.com)
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