清水坂を少し西へ下り、七味屋の角を北へ折れる。そこから始まるのが産寧(さんねい)坂、最初は石段である。スケッチを好くするSZKさんが「この途中から見える五重塔は絵になるんだよね」と言いながら西を向く。残念ながら西日が強く写真にはならない。二年坂へ続くこの一帯は景観保存地区に指定されており、建物にはいろいろ規制があるようだが、現在は左右に土産物屋や茶店などが軒を連ねている。MRNさんが「シーズンはごった返していますよ」と言いながら盛時を解説してくれる。
二年坂の突き当たりはもう高台寺の境内、ここは秀吉の正室、ねね(北政所)が秀吉の冥福を祈るために建立した寺である。写真の階段と手すりが写っているのが重要文化財の霊屋(おたまや)である。庭も竜安寺のように小石を掃いてきれいに作られている。
ここを出てさらに北へ進む道が“ねねの道”で、円山公園に至る。公園の一角に坂本竜馬と中岡慎太郎の銅像があった。街中に幕末を残すものはほとんどないので、彼らにとって、良い落ち着き場所なのかもしれない。
MRNさんが「知恩院への正面の道は階段がきつから」と裏道をとって先ず国宝の大鐘楼に行く。ここも幸い人が少なく、ゆっくり記念撮影ができる。そこから下ると御影堂。確かにこのルートは楽だ。
このあと八坂神社などへよるグループと別れ、SZKさんと私は一旦駅近くのホテルへ戻り、6時から八坂の京懐石の料亭「坂の上」でひらかれた全員集合の夕食会に出た。ここはSKIさんのご縁で地元の方に紹介してもらったが、場所と言い料理と言い京都を堪能させてくれるものだった。
ほろ酔い気分で店を出て、四条通りからえびす神社に向かう。ここは十日えびすなので今日(十一日)は“あと”えびすだが屋台と人出が凄い。だいたい東京の酉の市と同じ趣だが、境内に控えている(福笹を手渡す)のは巫女さんではなく、舞妓さん!さすが京都!
(次回;桂離宮)
(写真はクリックすると拡大します)
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