2012年11月26日月曜日

逆賊三藩山岳ドライブ (14)



-磐梯・吾妻・奥只見を走る-

12.酷道352号線-2
この道は山肌を削って作られているので、いたるところ崩落防止のセメント吹きつけが施されている。湖畔のルートは高所を走るが、高低差もあまりないので、遥か先に灰色のギザギザが見える。これから走る道なのだ。時々それが左側を並行することがある。奥只見湖(人工湖)は谷間を雪の結晶のように枝分かれして形作られているので、これから迂回する道筋がそんなとんでもない方向に見えたりするのだ。高低差800mから1000mの間を起伏しながら新潟・福島の県境に沿って進む道は最後に1500m近くまで上って尾瀬口の方に下っていく。
途中平が岳(2141m)への登山口付近はやや広い平地となっており、駐車スペースや
トイレも在るので小休止。周辺の紅葉を写真に収めたのだが、天気は既に晴天に変わり、光のコントラストが強すぎるのか、実際よりの白茶けた感じになってしまった。ここを出ると再び上りになるのだが、今来た道ほどの厳しさは無い。しばらく進むと尾瀬への分岐路が現れ、それは沼山峠の下まで行っているようだ。どうやらここから会津方面には路線バスも走っているようで、道幅も大体1.5車線はあるし、待避場所も広く、数も多い。路肩に駐車して山の色模様を楽しむ余裕も出てくる。
この352号線は252号線の帰路として偶々選んだだけで、山岳ドライブの楽しみはともかく、紅葉については全く期待していなかった。しかし“瓢箪から駒”で、樹海全体が高いところにあるため、見事に種々の落葉樹が葉の色を変化させており、心ゆくまで秋の自然を味わうことが出来た。
気になるのはガソリンだが、思ったほど減っておらず、南会津から日光へ抜ける道には、ブランドを問わなければ、いくつかSSが在るので何とかなりそうだ。
檜枝岐村(ひのえまた)に入ると道はセンターラインの引かれた2車線となるが、今度は雪囲いが増えてくる。新潟県側は、銀山平から先は11月半を過ぎると交通止めになるのでその必要はないが、会津側は冬でも車が入ってくるのだろう。冬の尾瀬ヶ原歩きのためか?それともこの道筋に在る鄙びた温泉湯治客のためか?
会津若松方面に向かって、桧枝岐川に沿って北東に走る道は国道401号線(会津若松と群馬県沼田を結ぶ古くからの街道;自動車道としては尾瀬の部分で分断されている)ともなるので村役場や郵便局が現れ、はっきりと生活圏に入ってきたことがわかる。ここら辺りまで下るとまだ山の木々は緑のままだ。
352号線はさらに北上する401号線と内川で分れ、今度は東南東に向きを変える。時刻はもう12時。日光街道(国道121号線)と交わる手前に在る道の駅“番屋”で一休み。天ぷらそばの昼食を摂った。他の道の駅に比べ規模が小さくみやげ物などほとんど無かったが、地元産のリンゴを少々求めた。
ここを出てしばらく行くと121号線と合体し、352号線も北へ向きを変える。道は生活道路に変わっているが人家も希で交通量は少ないので、運転は楽だ。塩原口でアドヴェンチャー・ドライブと紅葉を楽しんだ352号線に別れを告げ、日塩紅葉ラインへの道をとった。
写真はクリックすると拡大します

(次回;日塩ラインと龍王峡)

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