-磐梯・吾妻・奥只見を走る-
6.白布温泉
白布温泉に泊まることにしたのは、猪苗代から米沢辺りにかけてのどこの温泉にしようか地図を眺めていた時、どちらかと言うと消去法で選ばれてきたのである。猪苗代湖・会津若松市周辺は会社のレクリエーションや家族旅行で来ており、是非行きたいという場所が見つからなかった。昔泊まった桧原湖に近いペンションにしようかとも思ったが、ペンション村全体の雰囲気が今ひとつで決めかねていた。そんな時地図のチョッと上に白布温泉が在った。県道2号線は地方道、運転も楽しめそうだ。その時はこのルートが“西吾妻スカイヴァレー”と名付けられていることに気がついていない。
この温泉をインナーネットで調べてみると、茅葺き屋根の三軒の旅館、東屋・中屋・西屋が有名だったことが分り(今は茅葺きは西屋一軒と明記されているが、三軒とも茅葺きだった時代の写真があった)、その中で一番人気の“西屋”を当ったが、希望日は既に満室で中屋にしたことは“計画立案”のところで語った。
東屋にせず中屋にしたのは、囲碁も将棋も嗜まぬが、本因坊戦や王将戦が行われたとあるところが決めてになった。ウェブで予約をしている時「何故?」との疑問が頭を過ぎったのは、不動閣と名付けられた“別館”しか出てこないことである。しかし、本因坊戦も王将戦もそこで行われているようなので、それで良しとした。
出発直前もう一度この温泉場について調べてみて、「ひょっとして選択を間違えたかな?」と感じ始めた。それはこの温泉場が2000年3月大火に遭い中屋と東屋が全焼しているのである。しかも火元は中屋!この火事で焼け残った西屋だけが今に茅葺き屋根を残しているとも書かれている。しかしその後両者とも再建されているように思えた。
スカイヴァレーを下り、この集落に入って“中屋本館駐車場”があった。直ぐ近くには茅葺き屋根の旅館がある。西屋だ。おそらくこの近くに焼失した“中屋本館”があったに違いない。200mほど更に下った所にある別館この大火を免れ、中屋としてはこの別館だけで営業しているのだ。本館が元の地に再建できないのは消防法の関係らしい。
夕食は 大広間で他の客と一緒だが、各テーブルは掘りごたつ方式で、隣とは適度に距離もあり、落ち着いて食事が出来る。料理のメインは米沢牛のミニステーキで、あとはこの地の山菜や鮎の塩焼きなどが供される。汁物は山形名物の芋煮汁。郷土色豊かな献立は、量も適量で、全体に味付けがやや濃い目であることを除けば、満足できるものだった。
夕食は時間予約制だが6時予約の客でテーブルの7割方は埋まっている。小規模な団体客も居り、到着時感じたよりは人が入っている。温泉めぐり、山歩き、紅葉狩り、米沢で一仕事をした後の泊まり客も居るようだ。
400kmを超えるドライブと中ジョッキ2杯で部屋に戻ると直ぐに寝入ってしまった。
(写真はクリックすると拡大します)
(次回;霧雨の峠を越えて)
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