2015年6月27日土曜日

魅惑のスペイン-2


2. バルセロナへ
訪問先をアンダルシア地方に重点を置き、あとはマドリッドとバルセロナの2大都市に絞り込んで旅行会社のプランを調べていくと、基本的に時計回り(バルセロナ→アンダルシア→マドリッド)かその反対になることが分かる。この条件にAVE(スペイン新幹線)乗車を加えると、バルセロナスタートにほぼ決まってしまい、あとはスペインまでの航空路をどう選ぶかくらいが残る選択肢になる。スペインで費やす時間を少しでも多くとるためには直行便が好ましいが、現在イベリア航空も含めてそれは無い(日本法人なし)。少し調べてみると国家財政が危機的な欧州の国(PIGS;ブタたち;ポルトガル、アイルランド、ギリシャ、スペイン)へは見事に直行便がないことが分かった。ここから類推されるのは、ビジネス(クラス利用者)の無い所へ直行便は飛ばない、ということである。観光客は航空会社にとって考慮外の存在なのである。
ではどのように行くか?ロンドン、パリ、フランクフルト経由が多く、これにローマ、アムステルダムさらにはヘルシンキ経由などがある。フィンエアーを利用するツアーは成田・ヘルシンキ間はビジネスクラスでも他会社のプレミアムエコノミー程度の料金で行けるのでチョッと魅力だったが、あとのフライト(ヘルシンキ・バルセロナ間)はエコノミーでより時間もかかるので避けることにした。結局決まったのは、BA(英国航空)をヒースローで乗り継ぐプログラムになった。帰りはマドリッドからロンドンまでイベリア航空(英国航空傘下)になるが同じくヒースロー経由である。
一昨年南仏ツアーで困ったのは、その旅が催行定員(10名)を満たして実行されるかどうかがギリギリまで決まらなかったことである。パリで延泊も予定していたがそれも固められないのだ(結局9名で実施された)。それもあり、今回は最低催行人数2名からのものを選んだ(他は15名)。これなら我々二人だけでもプランを変える必要は生じない。結局66日朝集まったのは14名。多くもなく少なくもなしといったところである。引退高齢夫婦が3組(おそらく我々が最高齢)、新婚2組、比較的若いDINKSDouble Income No Kids)夫婦1組それに母娘1組である。添乗員は推察年齢30代後半、体格の良いSSKさんという女性。次第に分かってくるが非常に諸事に優れた添乗員であった。
1055分発のBA0006便、座席は前回のツアー(エールフランス)でプレミアムエコノミーを利用してみてコストパフォーマンスはこれが一番(座席は現役時代利用したビジネスクラスに同等、食事は基本的にエコノミー)と感じていたので、今回も同じにした。しかし機内に乗り込んでがっくり、何と4掛けの中2席である!2名催行で随分早くから申し込んだにもかかわらずこれである。多分土曜日発でビジネス個人客が多かったからだろうか(帰路は金曜日の昼出発で窓側・通路側2席だった)。これでは実質エコノミーと変わらない。実は乗り込むときからエールフランスのときと違っていた。あの時はチェックイン・搭乗もビジネス客扱いだったが今回は完全にエコノミーと同じだった。この辺り航空会社で違いがあるようだ。12時間半のロンドンまでの飛行はトイレのタイミングに気を遣いながらの長い道中、起きている時間は「もう決してBAのプレミアムエコノミーは利用したくない」こんなことばかり考えていた。ロンドンには定刻通り1530分着(現地夏時間)。そこからバルセロナへの乗り継ぎは2時間弱、入国審査はスペインだがセキュリティチェックは厳しく結構時間がかかる。我々の搭乗機は小型のA-320だが隣には総2階建てのA-380が駐機している。目を見張る大きさだ。定刻にゲートは離れたが滑走路混雑で離陸は1750分、機内で粗末な夕食(サンドイッチ、菓子パン、パック入りジュース)が配られる。2時間程度のフライトでバルセロナ空港着。入国審査は書類申請全く不要(事前に用紙を配られていたが)、簡単この上ない。EUに違法移民が大量に流れ込むわけである。
現地ガイド(WKBさん;日本人女性)によれば目下サッカーのヨーロッパチャンピョンリーグがベルリン行われており、バルセロナが勝てば3冠(スペインリーグ、国王杯、ヨーロッパチャンピョンリーグ)達成となるので、夜中に近くで騒ぎがあるかもしれぬとのこと。20時半頃ホテル アベニダ パレスにチェックイン。欧州風の雰囲気がいい。
荷ほどきを済ますと直ぐに表へ出た。ガウディの作品の一つバトリオ邸が直ぐ近くに在り、ライトアップを行っていると案内があったからである。それに水やビールも欲しい。
ホテルへの帰途、クルマが一斉に警笛を鳴らしている。バルセロナFCが勝利したのだ。

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(次回;バルセロナ)

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