3.ホテル・リッジ
旅行計画で最も気を遣うのは宿選び。そこそこの都会では駐車場と繁華街に着目してまあまあのビジネスホテルにしているが、観光地は老舗・有名・口コミだけでは当たり外れも結構ある。その学習効果も大分積み上げてきたので今回は、客室数が少なく子供やペットに制約があり、その地の観光スポットに近い所を重点的に調べて決めた。調査対象も現地観光協会HP、いつも利用の旅行ウエブサイト(主に楽天トラベル)ばかりでなく、紹介先をかなり絞り込んでいるウエブサイト(relux)も参照することにした。それらから決めたのが鳴門パークヒルズにあるホテル・リッジである。名前の由来は“尾根”とこのホテルで取り扱っている“カリフォルニアワインの産地”からきている。
客室は20室、すべてツインの洋室(ローベッドの和室もあるようだが洋風らしい)で各室がコッテージのように独立して、鳴門海峡が見えるように配置されている。うずしお観光船乗り場からも近く、翌朝のスケシュールに余裕が持てる。食事は朝晩和風で箱根から移した昭和時代の面影を留める別棟のダイニングで摂るようになっている。無論駐車場の予約など必要ない。こんな情報が得られたので早速予約した。
自宅を朝発った時直ぐにはナビをセットせず、浜松SAでここの電話番号を入力すると「該当する場所が特定できないので付近へ案内する」と鳴門市役所が出てきた。市内の中心部でないことは分かっていたので、取り敢えず近くまで行って給油時ガソリンスタンド(SS)で確認することにする。SSでの説明は分かり易く観光汽船乗り場付近までは行けたのだが、それから先道はあれども人家の気配は全くしなくなってくる。
我慢してしばらく行くとやっと“Hotel Ridge”の小さな案内板が現れる。矢印案内に従って駐車場に入ると高い生垣と小さな黒塗りの平屋が見える。どこにもホテルの玄関らしきものは見えない。駐車場には黒塗りロングボディのリムジン(リンカーン)が一台駐車している。一瞬「どこへ来てしまったんだろう?」と不安になる。すると黒塗りの小屋からダークスーツ(ネクタイも黒っぽい)の男が二人クルマに向かってやってくる。ますます不安は募る。間近に来た男たちに「ホテルの駐車場はここでいいんでしょうか?」と問うと「結構です」と言って誘導してくれる。名前を告げて案内されたのは黒塗り小屋、ここがフロントなのだ。中には応接セットが一組と大きな事務机が一つ、ここでチェックインの手続きを済ませると生垣の内部に作られた歩道を辿ってコッテージ風の客室に案内される。そのコッテージも外観は黒である。各戸に設けられた門と玄関をカギで明けて部屋へ案内される。
応接セットとベッドが置かれた広い部屋の海側の窓は大きな開口部を持ち芝庭の向うに鳴門大橋が遠望できる。床も天井も木造で落ち着く。ウェルカム・シャンペンを始め、冷蔵庫の中のものはすべて基本料金含まれているので飲み放題である。
リビング・ベッドルームの隣にはこれまた広大なバスル-ム、便器も洗面も2セット、内湯が一つと四面が天井から床面まで透明ガラス張りのシャワールームが中央に設けられている。さらにこのバスルームの後ろ側には外からは見えないサンデッキがある。
鳴門の温泉は知らなかったが、ここは温泉も出るらしい。部屋を出てフロント小屋に向かう途中で分かれ海に面した大浴場(と言っても洗い場は二人分)がある。一先ずこの大浴場でひと風呂浴び、部屋へ戻ってビールとおつまみで今日の長丁場を癒すことにする。
(写真はクリックすると拡大します)
(次回;ホテル・リッジ;つづく)
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