3.台北へ
出発前日(11月19日)訪問地の天気予報を調べた。20日(台北)雨、21日(嘉義;阿里山森林鉄道乗車日)雨(雷雨)、22日(高雄)雨、23日(花蓮;太魯閣観光)雨、24日(台北)雨(雷雨)と全部雨、雨季・台風シーズンを外したのに曇りすらない!当たらぬことを願うばかりだ。
計画策定でこだわったことの一つに羽田発着がある。自宅の最寄り駅は京浜急行の金沢文庫、頻繁に羽田空港行の特急・急行がある。成田発には安い便もあるが、下手をすると成田まで行く間に台北に着いてしまうほど時間的な余裕は大違いだ。それに羽田の国際線を最後に利用したのは10年前のソウル行き以来だから、新しい国際線ターミナルを訪れる機会がなかった(当時は無論新駅もない)。この新ターミナルの見学・利用も経験しておきたい。
搭乗するJL097便は8時25分発、国際線は一応2時間前チェックインなので6時半頃と言うことになる。実際はこれほど早くいく必要はないが、朝食を摂ったり新ターミナルを探訪する時間を見て、文庫始発の国内線ターミナル行5時43分発の特急に乗ることにする。これで行くと6時21分国際線ターミナルに到着する。40分足らずの乗車である。近い!
前日駅までのタクシー予約を問い合わせたら「早朝予約は既に塞がっています」との返事。近場の海外ということもあり荷物は二人とも小型のキャリーバッグに収まったので、白み始めた空の下を家からガラガラとそれを転がして駅に向かう。
予定通り国際線ターミナル着。駅からチェックインカウンターまでの移動は成田同様エスカレータかエレヴェータ利用。出発フロアーも成田と変わらない感じだ。大いに異なるのは、出国手続き後のゲートまでの移動で、一部に動く歩道が在るもののかなり歩かされる。一旦出発ゲートを確認してからカフェテリアで軽い朝食。台北は雨の予想だが、こちらは朝日が輝いて、ビルも飛行機もキラキラ輝いている。
やがて搭乗。ゲートカウンターが「マツヤマクウコウ」とアナウンスするので思わず笑ってしまう(無論英語や中国語では“ソンシャン”)。座席は50番台(後部)なのでエコノミー客としては早めに搭乗、使用機材はB-767、この機体の国際便は初めてだ。座席は2-3-2配列で飛行方向右側に並びで取れたから他人に気を遣う必要がないのが助かる。乗客の大半は日本人、満席だが大グループの団体もないので静かなのがいい。
ゲートを離れたのは8時半頃、先ず定刻出発と言っていい。しかし、飛び立つまでの地上移動の時間のかかること、約20分要した。これは発着が混んでいるわけではなく、滑走路までの距離が無茶苦茶長いからだ。ある意味羽田も大空港になったわけである。
機は飛び立つと三浦半島をかすめ相模湾から伊豆半島を横切り、駿河湾上を飛行する。光に映える富士山を右下に見て紀伊半島に向かう。その後は四国南端から鹿児島を眼下にして南西諸島の西側を南下する。成層圏に達しているのであろう、ひたすら雲上飛行が続く。やはり台湾は雨なのだろうか?
1時間半くらい経ったところで食事のサービスが始まる。どうやら朝食らしいのだが、時間的にはブランチと言ったところ。台北到着後昼食をどうしたものかと考えていたので、取り敢えずこれで一件落。
旅行案内書や飛行ルートマップを見ているうちに機長のアナウンス「現地天候は曇り」とのこと。やがて降下、雲を抜けると青い海と海岸線が現れ雨の心配が払拭される。みるみる台北都心部に近づき縦横に走る高速道路に驚かされる。
タッチダウンはほぼ定刻(11時40分;台湾と日本の時差は1時間、日本時間では12時40分)、向かい風の割に順調な飛行、正味の飛行時間は4時間弱だった。松山空港には1975年シンガポール出張の際一度立ち寄っているのだが、周辺の建物の建込方は相当密になっており、丁度大阪の伊丹空港のように飛行場以外は建物で埋め尽くされている。飛行機からボーディングブリッジに出ると、ムッとする暑さを感じる。空港ビルそれほど大きくなく、入国管理や税関チェックの場所もこじんまりしており、なんなくパス。
到着管理エリアから出ると“Mr.&Mrs.MADONO”と書かれた紙を持ったJTB現地契約会社、新亜旅行社のガイド、黄光宇さんが半袖姿で迎えてくれた。ロマンスグレーの髪、やせ形のインテリ然とした40代と思しき人である。
(写真はクリックすると拡大します)
(次回:故宮博物館)
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