-80yrs Memorial Run to The Northernmost-
7.神威岬へ
7月12日(金)曇り、北海道二日目、今日は一日かけて、積丹半島を巡り留萌まで走る予定だ。ルート上には見所・走り所がいくつも在る。問題は天候だが、残念ながら予報は曇り、旅館の裏に見えるはずのニセコアンヌプリも上部は雲の中に隠れている。8時40分出発。目の前を走る道道66号は直ぐに左斜めに下っていく。早朝なのでクルマの往来はほとんどない。両側には小ホテルなどが散在する。おそらくスキーシーズンにはそれなりの賑わいがあるのだろうが、今は廃屋のような佇まいだ。しばらく進むとT字路になり左は道道277号線、右が66号線となる。
ここから66号線はニセコを東に見る山岳道路になり“ニセコパノラマライン”と称する九十九折のアップダウンが続く、今日最初の走り所だ。目指すは日本海に臨む岩内の町だが、先に左に分かれた道道277号線は多少遠回りになるが平地を同じ方向に行くので、岩内-ニセコ間はそちらがメイン。こちらは専ら観光道路なのだ。晴天ならさぞかし素晴らしい景観が楽しめるのだろうが、今日は曇天で雲も低い。高度が上がるに従い霧の中を走るような状態になってくる。先をゆくのは一台のバイク、あまり飛ばしていないので先導車代わりに利用する。40分ほど走った所で一応休憩地点として考えていた神仙沼入口に到着、沼までは片道25分かかることや天気が冴えないこと、駐車場に2台ほどしかクルマが無かったこともあり、様子をうかがうだけでパスする。ここを過ぎると道は下りになり、展望も少し開けて遥か先方に岩内らしい町が見えてくる。町内に入る手前の交差点で先導バイクに追いつきナンバープレートを見ると何と“横浜”とある。「こんなところで!」彼は直進して道の駅“いわない”の方向へ。こちらは右折して町内を抜けていよいよ積丹半島の南西海岸部を巡るカブトライン(国道229号線)に取つく。
カブトラインと言う名前は半島付け根の泊町(泊原発所在地)から始まる奇岩地帯に在る兜岬が由来だ。この道は今ではかなりの部分が橋梁やトンネルとなり走り易くなっているのだが、以前はこの奇岩を縫うように厳しい道が続いていたらしい。部分的に残る旧道を走っているといたるところに波よけ(防波堤よりは簡便な金属製)があり、奇岩と荒れた海を想像すると、遊びでここを走ることなど往時は考えられなかっただろう。10時頃道の駅“オスコイ!かもえない”に到着、小休止。さらに20分ほど奇岩地帯を進み一旦海岸沿い道路から外れ、しばらく行くと国道から西側の丘陵に向かう上りの道が現れ、ナビはそちらを指示してくる。丘の頂部の平坦地の行き止まりは広い駐車場。神威岬へはここから歩くことになる。到着時刻は10時半、依然キーは抜けない。
カムイとはアイヌ語で“神”の意、北海道各地にある漢字に置き換えたアイヌ語の内で、当にピッタリの感がある。駐車場からは一段と高い尾根が見え、そこから散策道が細長く延びる岬の先端まで700mほど続いている。幕府がこの地を直轄するまでは女人禁制であったようだが、その後は解かれ、今は日本人のみならず外国人の女性にも人気の観光スポット、当日もいく組かツアーのグループが見かけられ、強風時には通行禁止になる、散策道で記念撮影などに興じていた。
曇天は明るさを増し、周辺の山々も遠望出来るようになってきた。ただ、先端まで往復すると30分程度かかることや、“車上荒らし注意!”の大きな看板があり、キーを差し込んだまま長時間クルマを離れることは躊躇されるので、岬先端部を写真に収められる場所まで行って引き返した。まあ、積丹半島ドライブ必須の地を訪れることが出来ただけで良しとしよう。
写真上から;積丹半島地図、カブトライン、兜岬遠望、兜岬、神威岬、神威岬周辺
(写真はクリックすると拡大します)
(次回;ニッカウィスキー余市)
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