-80yrs Memorial Run to The Northernmost-
9.留萌へ向けて
今回道北ドライブを決めた最大の因子は、小樽北東からノシャップ岬まで日本海側を北上する日本海オロロンライン(国道231号→国道232号→道道106号)に惹かれたことである。特に、その北部分を担う道道106号はサロベツ原野を右(東)に日本海を左(西)に走る、ドライバーやライダー人気抜群のルートである。ただし、ニセコから積丹半島を廻って一日でノシャップ岬/稚内まで走破するのはチョッときつい。どこを中継点とすべきか?温泉は?観光スポットは?特徴のある宿泊施設は?などあれこれ当たった結果、残ったのが留萌であった。函館本線深川駅から留萌に至る留萌本線はJRで最も短い“本線”(50km)。かつては増毛(ましけ)まで延びていたのだが今では留萌から先は廃線。調査段階で斜陽の陰が色濃いこと否めないが何軒かビジネスホテルがあるのはここくらいだった。留萌までの見所は雄冬(おふゆ)岬、何とも北海道の厳冬を彷彿とさせる寒々しい名前が良い。
余市のSSを発つときこの岬名を入力すると、小樽IC→札幌自動車道→銭函IC→一般道→国231号と道順を示してきた。これは一見計画した通りだった。銭函ICまでは難なく達し一般道に下りる。ここから231号に入るのにやや注意が要るとユーチューブでライダーがコメントをしていた。とにかくナビを信じてその指示に従っていたが、立体交差手前の道路標識で留萌方面は左と記してあるのに、ナビは直進だと言う。多分これが間違いだったのだろう。いつまで経っても海に近い感じがしてこない。しかし石狩市の北端を過ぎるまで国231号はやや海から離れていので「これで良いのだ」と無理に自分に言い聞かせて走り続けた。進むに従い交通量は減り海岸へ向かう気配はどんどん薄らいでいく。「どこを走っていのだろう?」 やがて右側に水面が見えてきた「右に何故海が?」と思ったが近づくとそれが人工湖らしいと分る(後刻これは青木湖と判明)。道は湖の狭隘部で右岸に渡り、予期せぬ山中ドライブに転じていく。やや安心できるのは片側一車線の舗装道路が続いていることである。やがて道路標識にT字路が表示され、今走っている道は道道28号、Tの頭の横線が国道451号線、右は滝川へ、左は留萌へ向かっていることが判明する。オロロンライン(石狩街道)の東側山中を並走する道を走っていたわけである。確かにこれでも雄冬岬へ向かうので、最初にナビが選んだのもこのルートだったのかもしれない。国451号を西に進み国231号と交わる手前浜益で地域のリゾートセンターのような所で一休み。国231号に出て10分位で雄冬岬到着。時刻は5時前で日の入りまではまだ時間があるし、空も曇天、駐車場で写真を撮るだけで直ぐに留萌へ向かった。
ここからの景観はカブトラインと極めて似た風景、荒々しい崖が海に落ち込み洞門が続く。途中の増毛は海産物を扱った豪商の家などが重要文化財として残るのだが、5時過ぎではクローズ。留萌の黄金(おうごん)岬は夕日が売り物のようだが、6時前では早すぎるし、雄冬岬同様曇天なのでホテルに直行。街中は平日の夕方だが人影はまばら、予想通り寂しい。
今日の泊りはホテル・ノースアイ。ビジネスホテルでツインの部屋と駐車場があったのでここに決めた。朝食も夕食も無し(朝食は予約すれば弁当を用意)。建物は4階建ての小規模な雑居ビルのような感じ。部屋はドアーを開けるといきなり目の前にツインのベッドが現れるような造りだが、最近ホテルに改築リノベーションしたようで、万事新しいのが良い。駐車場は少し離れているがこれも広々とした専用なので停めやすい。そこでキーを操作したら、難なく抜けた!余市のSSからほとんど走りっぱなしだったから、エンジンルームの温度は高かったはずだが、それまでの状態とは全く異なり、完全に正常に戻っている。以後今日(8月12日)に至るまでキー操作に問題は全くない。温度でないとしたら一体何が原因だったのだろう?(19日工場に持ち込みチェック予定)。
夕食はホテルフロントで紹介してもらった“蛇の目”と言う居酒屋兼寿司屋。二階建てで奥行きのある構造だが、町の寂しさとは別で大賑わい(花金ではある)。二階のいちばん奥に席を確保、地産の鮨だね(ホタテ、タコ、イカ、サーモン、アワビ、イクラ、うになど)の特選握り(\1800/人)を堪能した。帰途北海道最大手コンビニ“セイコーマート”で翌朝の朝食用おむすびを求めてホテルに戻る。
この日の走行距離;334km、予定は約310kmだったから、これは道を間違えた分が加わったのだろう。
写真上から:オロロンライン南部地図、雄冬岬付近4葉
(写真はクリックすると拡大します)
(次回;オロロンライン第2弾)
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