-80yrs Memorial Run to The Northernmost-
15.エサヌカ線
今回のドライブ計画で走りのポイントとして選んだのは、積丹半島を巡る“カブトライン”、長躯日本海沿いを北上する“オロロン街道”、そして通常の道路地図には名前を記されることもまれなオホーツク海に沿って走る猿払(さるふつ)村道“エサヌカ線”、の3か所である。知ったのは、事前調査でこの地方を走った幾人かのオートバイライダーの動画をチェックしていた時である。その景観は半端ではなかった。長距離の直線道路がどこまでも続き、信号は無論、電柱、ガードレール一切なし。両側は牧草地対向車や前をゆくクルマもない。オロロン街道の後半部と似てはいるが、直線度・平坦度でこちらの方が徹底しているし、国238号がほぼ並走している(見えないが)のにわざわざ何でこんな道を造ったのか、好奇心が沸く。加えて妙な名前である。北海道に多いアイヌ語由来かと思ったが、現時点でも判明していない。
雲中の宗谷丘陵を抜けオホーツク海を左間近に見る国238号に戻る。もうそこは猿払村、この地方の主要国道であって交通量はそこそこあるが、重い空模様も相俟って寂しさ一入の感だ。しかし、帰宅してから“猿払”を調べてみると、何と個人平均所得全国自治体4位の金持ち村なのを知った。豊かさの元はホタテ漁である。道の駅さるふつ公園には村営ゴルフ場まで併設されていた。こんな過疎の地で一体誰が?これもあとで知ったことだが過疎化はホタテ漁に深刻な影響が出ているようだ。
道の駅は村の中心部(?)からかなり北に位置し、国238号をさらに南下してエサヌカ線に入るのだが、この分岐路が分かり辛いく、ライダーたちも引き返したりしている。事前に彼等の動画とグーグルアースで確認しておいた猿払川を渡ったところで海岸方面に向かうと小集落が現れ突き当り右折して集落内を抜けると、エサヌカ線の始点(終点)が現れる。遥か先まで通じる道路上にクルマもバイクも居ない。生憎空気はしっとりと重いが今回のドライブラストラン開始である。
最左端はオホーツク海そこから道路までは低い灌木や熊笹、道路の右は広大な牧草地。こんな景観が一直線(厳密には小クランクが二カ所ある)に18kmも続くのだ。途中には駐車スペースは無いが、この直線道路に直交する形で農道が幾筋も通っているのでそこを利用して停車・写真撮影ができる。ライダーたちがそんな所でお互いに記念撮影をしているのでこちらもそれに倣う。彼らも一気に駆け抜けてしまうのは惜しいと思っているのだろう。こちらも同感、何度も停車して、沢山の白いカバーに覆われたヘイ(牧草を海苔巻き状に巻いたもの)など、ここ以外では得られない景観を眼底に収める。終点で右折すると並走していた国238号に達し浜頓別の街中で国238号は左に向かい、ここから国道番号は275号と変わって音威子府(おといねっぷ)、名寄へと南下していく。
前日までこの後は名寄で昼食を摂り小説「氷点」で有名な三浦綾子記念館に立ち寄る予定にしていたが、それより旭川から美瑛への途上に在る上野ファームを訪れる方が良いと家人が提案してきていたので、名寄北の美深から道央道の無料区間を利用して旭川北ICを目指すこととする。その前に道の駅みぶかで昼食を摂る。空は明るく空気も乾いてくる。
写真上から;猿払公園ゴルフ場、同道の駅、エサヌカ線3葉
(写真はクリックすると拡大します)
(次回;上野ファーム)
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