3.雪中行軍
数日前からの天気予報は盛岡方面午後みぞれを伝えていた。駅到着時は小雨模様、高所は予報通り雪になる可能性をうかがわせる。盛岡駅の東側は比較的新しく開発されたようで、古い地方都市の趣きは全く感じられない。バスは12時45分駅前を出発、一旦南下してから東に向きを変え国道455号線に入り、さらに北東方向に進んでいく。目指す観光スポットはリアス海岸の典型と言われる北山崎。
盛岡市街は東側も小規模で直ぐに丘陵地帯に入っていくが、緑か枯葉、紅葉しているものは少ない。道は次第に高度を上げ雨はみぞれと化し、進むに従い白さが増してくる。駅を発ってから1時間もしないうちに本格的な雪中行軍となり、木々も道路も笹原も白色に変じる。途中外山森林公園、人工湖の岩洞湖など見所もあるのだが、降りて観光など叶わない。
バスはひたすら白樺林と雪の中を淡々と走り、この道の最高点早川峠をトンネルで抜ける。驚いたことに“雪国”とは真逆、「トンネルを抜けると雪は消えていた」。そして山々は黄色に変色、14時前には最初の休憩地、道の駅「三田貝分校」に到着。ここはかつては小学校の分校だったようだ。気温は2℃、寒さは厳しいが雪になる温度ではない。
(つづく)
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