2024年6月29日土曜日

五島列島観光(Five islands Archipelago in Nagasaki)-10

 

10.中通島観光(Sightseeing of Nakadohri -jima)-2


青砂ヶ浦天主堂を出たのは1255分、20分後に有川港近くのスーパー駐車場に停車。有川港は長崎港への連絡船もあるかなりよく整備された港湾だ。付近は商店や土産物店、飲食店が並び、中通島で見てきた街の中では最も街らしい街といえる。


案内されたのは、駐車場から道路一つ隔てた “扇寿”と言う名の和風レストラン。1階広間にすでに食事が用意されていた。事前にもらった案内に昼食は[五島地獄炊きうどんと海鮮丼]とある。“地獄炊きうどん”は一人用コンロの上に置かれた煮えたぎる鍋の中で素うどんが踊っている。これを歯ブラシ状の櫛(?)ですくい、薄味のつゆに浸して食するもの。原料には島名産の食用椿油や天然塩が使われており、適度な歯ごたえと併せて優れた食感だ。これだけで昼食としては充分なのだが、これに海鮮丼が加わる。女性客や男性客の一部はこれにほとんど手を付けない人もいたが、朝食が軽めで昼食時間が遅かったこともあり、全部を平らげてしまい、夕食時そのつけが回ってくることになる。


食事後少々時間があり、スーパーに入ってみた。全体としては地域のショッピングセンターだが、土産物コーナーがある。今食したばかりのうどんや塩、酒、椿油、菓子類など名物が取り揃えられているが、ほとんどが先ほど訪ねた矢堅目の駅同様、島外で作られたものばかり。数少ない島内産サツマイモ原料のかりんとうを求めるに留めた。


1415分に駐車場を発ち、午後一番の観光は有川地区から30分ほど北東に在る頭ヶ島。この島は現在アーチ状の頭ヶ島大橋で中通島とつながっているが、もともとは別の島である。1981年この島の頂部を削り上五島空港(現在閉鎖)が出来た時、併せて建設された橋だ。両側は開けた海だがこの部分は瀬戸で、早い流れが橋の上から目視できる。


この島の訪問目的は頭ヶ島天主堂見学。砂岩造りの重厚なそれは国の重要文化財であり世界遺産にも登録されている。入口に賽銭箱が置かれ“奉納”と記されている。今在る建物は1910年に出来たもの。キリスト教禁制時代は寺と変わらぬ建屋で難を逃れようとした名残りの一つがこの賽銭箱らしい。


この日最後の観光スポットは、頭ヶ島から10分ほど南へ下った海岸縁に在る“祈りの龍馬像”、ツアー案内に示されてはいたが、「何故こんな所に?」と疑問を持っていた。バスガイドの説明で分かったことは、龍馬が長崎滞在中訓練用の船ワイル・ウェフ号を購入、海援隊同志たちがこの島の南方で訓練航海中暴風雨に遭い難破、12名が犠牲になったことを悼むために後年建てられたものとのこと。龍馬がこの島へ出向き、この像のように手を合わせたわけではない。つまり、観光用である。

ここを16時に出発、来た道を戻り、有川・青方経て島の西岸を南下、狭い瀬戸にかけられた若松大橋を渡って、五島の一つ若松島に入る。入江の奥に在る今日の宿泊先「民宿えび屋」到着は17時だった。

 

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