2024年6月26日水曜日

五島列島観光(Five islands Archipelago in Nagasaki)-9

 

9.中通島観光(Sightseeing of Nakadohri -jima)-1


前日まで滞在した福江島は行政区域としては久賀島・奈留島を含め五島市。今日渡って来た中通島は若松島や周辺の小島を含め新上五島町となる。南北に長い島で人口は19千人弱、到着した奈良尾港はその南端にある。島内観光は福江島同様中型バス、バスガイドはNSZさんという中年女性、次第に分かってくることだが、島育ちのベテランガイドである。


最初に訪れたのは港の南5分程度のところにある奈良尾神社。この神社参拝の目的は、国指定天然記念物、樹齢670年と言われるあこう樹を観ることにある。根本が二股に分かれるほどの巨木で、参道はそこをくぐり抜けるようになっている。あこうは始め見聞した樹木だが、根がはるか上部から無数に延び下り、ガジュマルに近い種という印象だった。


次はそこから一気に島の西側を北上、長い島の上13くらいに位置する矢堅目(やがため)公園に向かう。道の左側は小さな湾、入り江や小島の連続、複雑な島の形状をうかがわせる。


途中青方(あおかた)という比較的大きな街を経由、1時間弱走って着いたのは小半島に突き出た矢堅目公園、バスを降りてしばらく丘を登っていくと一気に視野が開け、西側は東シナ海、東側は湾を挟んで遥か先まで中通島北部が延びている。


天気は晴天、素晴らしい多島海の絶景に一瞬息をのむ。岬の突端に三角形の岩山がある。高さは約100m、ここからの眺望は東西北が海、外部からの侵入者を見張るには最適だ。矢を持った守備隊がここに配備されたことから“矢堅”の名が付いたと言われる。


数々の教会訪問は一先ず置いて、景観としては今回の旅でここが断トツのNo.1、ガイドの説明では沈む夕日は島内きってのものだとのこと。残念ながらそれは叶わない。

景観No.1の次は、直ぐ近くにある製塩工場、塩釜、煮詰めた塩の回収などを見学し、付帯する土産物コーナーに立ち寄る。五島の塩は有名らしく、塩そのものの他この地の塩を使った、煎餅や菓子類、干物など各種並んでいるが、よく見ると全部島外(新潟、石川など)の企業が作っている物ばかり、近いところで長崎市と言ったあんばいだ。確かに島内生産で販路を全国に広げるのは難しいだろうが、これにはチョッと失望した。

この製塩工場は“矢堅目の駅”と名付けられている。一番端にある塩釜から回収、土産やと建屋が長細く続き、先頭の塩釜から白煙が立ち上るのを蒸気機関車と見立ててのことだ。


今日の昼食は少し遅くなりますと事前に告げられていた。製塩工場を発ったのは1215分。矢堅目の東に奥深くくいこむ奈摩湾に沿って一旦南下、湾の奥部を廻って北へ向かい15分後青砂ヶ浦天主堂到着。何度か建て替えられたようだが現在のものは1910年(明治43年)に完成した赤レンガ造り、国の重要文化財になっている。

 

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