8.ジェットフォイル船(Jetfoil boat)
6月7日(金)晴、6時に温泉に入り、7時に朝食、8時30分にチェエクアウトしてホテルの送迎用マイクロバスで福江港に向かう。10分後に到着。鉄道の無いこの島ではこの一帯が最大の繁華街といったところ。昨日の島内観光では見かけなかった、大型路線バスのターミナルもある。
港内の先の方に四つのビルを載せたような異様な浮遊物がある。聞けば、海上風量発電システム設置のための工事船とのこと。福岡から福江に飛行中、島が近づいてきたとき海上に5~6基の風車が並んでいたが、あれはその一部だったらしい。
福江港はかなりの大きさで、いくつも桟橋があり、多様で色とりどりの船が係船されている。時間があるのでターミナルビル内の土産物屋を冷やかし、島の名物“かんころ餠”を求める。これはサツマイモから作った餠で、通常の餠同様、切り分けて火に炙り食するものだ。
今日の航海は福江港から北に長く延びる中通島の奈良尾港まで。この間に、五島の内の二島、久賀島・奈留島が在るが、これらはバイパスする。9時過ぎ長崎港からやって来た九州商船の“ぺがさす2号”の下船が終わると、直ぐに乗船。ジェットフォイル船のため、すべての席は指定(シートベルト必着)されており、私の席は一階中央窓側から二つ目、密閉式の窓は小さく、おまけに汚れており、景観を楽しむには不適な場所だった。
ジェットフォイルは米国の航空機メーカーボーイング社が開発したものだが、1990年代に川崎重工がライセンス生産をするようになった。我が国初の導入は佐渡汽船、ここでの運用実績で改良が加えられ、実用性が高まり、伊豆航路、対馬航路、関釜航路などにも使われている。
ジェットフォイル最大の特徴は水中翼によって揚力を得て浮かぶところにある。通常の船が浮力で浮かんでいるのとはそこが違うのだ。ただし、揚力は高速航海中でないと発生しないから、飛行機同様出港時・入港時は浮力運用となる。
ぺがさす2号は総トン数;267t、全長;27m、全幅;8.5m、乗員;約260名、速度;約45ノット(83km/h)。ガスタービンで駆動されるウォーターポンプによって推進される。
今日の海は極めて穏やか。常時左側(西側)に島影を見ながら海上を疾走するが、スピード感は思ったほどではない。9時20分に福江港を発ち、時間通り9時50分には中通島奈良尾港に到着した。海が荒れたらこうはいかないだろう。
-写真はクリックすると拡大します-
0 件のコメント:
コメントを投稿