2.訪問地とルート
どこへ行くか?ドライブに限らずどんな旅でもこれが最大の課題である。前々から本四連絡の島なみ街道を利用した四国一周ドライブを考えているのだが、これには一昨年の北海道ドライブ同様の日程(約1週間)が必要で、事前準備が大変(特に留守中の庭の手入れ)なので、今回は早い段階で外した。次に取り上げたのが能登半島である。この地には1969年4月和歌山工場勤務時代新設プラントのスタートに苦闘したあと、休養のため一人で出かけている。しかし当初の予定であった半島一周は、そこまでの悪路走行(高山から富山に出て糸魚川を遡行、白馬に至り、再び同じ道を富山に戻り、そこから氷見・和倉へと走った)で前輪のショックアブゾーバーに異常をきたし、途中の能登町で修理をせざるを得なかった。そのため2時間近く時間を取られ、先端の珠洲は廻れず、輪島へのショートカットで済ませた経緯がある。あの時果たせなかった珠洲岬を廻る道を走ってみたい。これに加賀百万石の古都金沢を組み合わせれば面白いツーリングが出来るのではないか。昨年末から本年1月にかけてこの案の検討に入った。
しかし、検討を進めるうちにいろいろと問題点が出てきた。先ず金沢は家内も私も複数回訪れていること、能登半島には目ぼしい歴史的な見所がないこと(平時国が蟄居した時国家があるが既に訪れている)、そこへ至るまでのルートのかなりの部分は2010年秋の黒部・飛騨ドライブと重なることなどである。この辺りで訪ねてみたい所は他にないか?越前・若狭がクローズアップされてきたのはこんな事情からである。この地方も和歌山工場時代初めて手に入れた日野コンテッサSを駆って、連休に寮生仲間と走り、天橋立から丹後半島のつけ根の部分を横切って、鳥取方面に抜けたことがあるのだが、過疎の地、半島の先端、経が岬は廻っていない。また、天橋立と並ぶ若狭湾の景勝地、三方五湖は以前から気になっていた所である。加えて今話題の原発銀座にも興味がある。家内の関心はいずれも写真やTVでしか知らない永平寺と天橋立に向いた(両方とも私は一度訪れている)。これで観光スポットはほぼ固まってきた。東から永平寺・三方五湖・天橋立・経が岬である。
次はこれらを巡るルートと宿泊地である。宿泊数は3泊と決めているので、これを制約条件として候補地とルートを検討する。初日の走行距離はあとへの影響も考慮すると400km前後に留めたい。自宅と永平寺の間で浮かび上がってきたのが郡上八幡、いにしえを残すなかなか魅力的な小都市である。400km強あるがほとんど高速だけでいけるのが良い。二日目は永平寺を観た後、是非三方五湖に泊まりたい。この間は山岳道路もあり、人口湖の九頭竜湖も見所がありそうだ。この時点では越前大野の観光は考えていなかったが、福井・若狭のガイドブックで“山あいの小京都”を知り、少し時間をかけて歩いてみることにした。そのためには時間を捻出する必要がある。オリジナル案では永平寺のあとは一般道を走り、武生・鯖江などこの地方の古い町を抜け、場合によっては小休止して佇まいや生活ぶりを観察するつもりでいたが、これは諦め福井北ICで北陸道に入り一気に敦賀ICまで走ることにした。三日目も天橋立観光にユックリ時間を取れるよう、小浜ICで高速に乗り、遠回りになるが綾部JCTまで舞鶴若狭道路を使い、そこから北京都縦貫道で一気に天橋立達するルートにした。最終宿泊地は兵庫県西端の温泉地を何ヶ所か調べた後、最終日帰路を考慮して一番高速に近い城崎温泉に決めた。
観光地を全て観た後は出来るだけ自動車専用道に早く取っつく道を選び、兵庫県中心部の和田山で北近畿豊岡道路に乗ることにした。
このルートをWeb上で詳細(距離・時間・高速代など)にチェックできるNaviTimeを利用して確認し、食事・休憩やガソリン補給の候補地点を決めていった。
(写真はクリックすると拡大します)
(次回;宿泊先を決める)
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