2026年8月12日水曜日

念願の青函旅行-13

 

13.恐山


1215分大間崎駐車場を出発し恐山へ向かう。ルートは今朝来た国道266号線をしばらく戻り、途中から斧の中央部へ西に進む。間欠ワイパーを使用する程度の小雨になっている。半島巡りはほとんど海岸沿いの道であったが、国道から外れ県道に入ると完全に山岳地帯、景観ががらりと変わり、山道で曲折が多い。民家や集落などまったくない。峠道を越え、しばらく下ると前方にかなり広々した湖面が見えてくる。火口湖宇曾利湖である。湖面を左に見ながら山沿いの道路を進んで行くと赤い太鼓橋が車道と並行するように川を跨いでいる。この川が三途の川、実名は宇曽利川。その先に地獄と極楽があるわけだ。1330分恐山菩提寺前の広い駐車場に到着。小雨が降っているが、傘なしでもなんとかなる程度で一安心(足場が悪いため傘を差しての地獄巡りは危険)。(案内図)


出発時刻は1430分、観光に使える時間は1時間、全てが菩提寺境内内とはいえ、地獄・極楽全体を巡るには2時間は要するため、この時間内での自由行動となる。本堂の直ぐ左手から始まる地獄だけでも、最奥部まで行けば1時間程度かかるとのことで、添乗員は地獄をショートカットし、宇曾利湖の一部である極楽浜への往復ルートを薦める。


TVや写真で見る、灰色の砕石が一面に広がる賽の河原のような所は、想像していたよりは狭いが、高低差や足下の悪さで、意外と移動に時間を要する。年寄りの足では時間が心配、途中で極楽行きは諦め、地獄の髙地点で浜が見下ろせる所まで登り、そこから全容を眺めながらしばし過ごすことにする。(写真5葉)


この一帯は地質・地理学的には宇曾利湖を火口とする火山カルデラ地帯。地獄を成す砕石は火山岩が熱水や火山ガスによって長い時間をかけて変質・分解、さらに風雨や凍結融解して砕けたもの、いまでもそこここで硫黄の臭いがするガスが噴き出している。


現在に至る過程を簡略化すると;火山活動→荒涼とした地形の形成→霊場化→寺院創設となり、交通の便がほとんどなかったことから、本格的に観光地化するのは戦後になってからのようである。


この観光の目玉の一つに、亡くなった人の霊を呼び出す「イタコの口寄せ」がある。これは地域の民間信仰として戦前から、恐山大祭(7月)、秋祭りに行われており、一時期は依頼者長蛇の列となったこともあったようだが、後継者難もあり、衰退傾向にあると言う(現在は35名。元々盲目女性の福祉策が起源)。なお、このイタコと菩提寺は、宗教的には無関係である。


火山は日本全国至るところにありが、地形・地質・景観、三拍子そろったところは存在せず、一見の価値があった。

 

(最終回:旅を総括)

 

-写真・図はクリックすると拡大します-

 

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