2010年7月13日火曜日

奥の細道ドライブ紀行-5(角館へ)

 5月13日、朝起きると昨夜の雨は上がっていない。今日も雨中走行になりそうだ。朝食にロビーへ降りると、結構人の動きがある。昨日チェックインした時はフロントも手持ち無沙汰、駐車場もどこでもとめられる状態だった。夜は飲み屋(魚民)になっていた所が食堂で、そこも混雑している。駅近くのビジネスホテルからだろう、ほとんどはビジネスマンだ。ここ酒田は、観光よりは産業なのだとあらためて知らされる。
 8時半にチェックアウト。カーナビで角館観光情報センターを目標に“有料道路”を外してルートチェックする。海岸沿いの国道7号線を北上、本荘で内陸に向かう105号線に入り、大曲を経て角館街道を走るルートを選んでくる。これで良いのだ。角館までの予定走行距離は約170km、計画段階で示された所要時間は5時間弱。距離に比べると時間がかかり過ぎる気がしたが、今回のカーナビでは約4時間となり納得。
 酒田市街を出ると雨も小降りになり、間欠ワイパーで充分になる。7号線の海側に厚みのある防砂林が続き、そこから陸側には広々した水田が広がっている。畦の間隔が長く生産性が高そうだ。本間家の歴史的遺産が、今につながっていることが見てとれる。
 秋田との県境に近い吹浦(ふくら)は、東側を走るバイパスでかわすのだがその後のカーナビの動きがおかしい。本線と合流して一本に戻るはずが、二本の並行路が残ったまま、実際には曇天の暗い海が見えているのに、その山側を走っているように表示し、やがて動かなくなってしまった。仕方が無いので一旦車を停めて目的地を再設定して、正常に戻した。いまもってこの時の誤動作の原因はわかっていない。
 羽後本荘から内陸に向かう国道105号線に入る。秋田県中央部を東西に横切る道だから、交通量も人家も少ない山道を想像していたが、小集落や町が断続的に現れる。高低も少なく、関東平野の準幹線道路を走るのと大きな違いはない。チョッと期待外れだ。
 最初の休憩は大内の道の駅でとった。ここは観光客も立寄ることも想定し、トイレや休憩施設の建屋もあるものの、客は全くいなかった。賑わっているのは、地元の人が利用する食品市場や集会場の方なのだ。駅と言うよりコミュニティ・センターと言ったところである。雨も止んで明るくなり、時間の余裕もあったので、周辺を歩いてみると、何と道の駅の裏に鉄道の駅が在った!羽越本線の羽後岩谷(うごいわや)駅である。今や道路の駅のほうが遥かに存在感がある。これも時代の流れなのだ。
 大曲(大仙市)まで来ると中小都市の感を呈してきて、景観が安っぽくゴチャゴチャしてくる。観光地を走るという気分は全くしないし、地方都市らしい特色も無い。ただ何となく活気があるのが救いだ。ここを過ぎると105号線が<角館街道>と呼ばれるようになり、道にもやや落ち着きが戻る。ゴールも間近だ。やがて道がカーナビ上で鉄道と並走するようになると間もなく、踏切を渡ってUターンする感じで駅横の駐車場が見つかった。目指す観光情報センターはその駐車場に隣接して在った。
 この案内所で聞くと、武家屋敷は街中なのでここからはまだかなり距離のあること、長時間駐車場はさらにその先の檜木内(ひのきない)川沿いに市営駐車場が在ることを教えてくれ、良く出来た観光案内図に、観光スポットと駐車場への道筋を書き込んでくれた。 駐車場への到着時間は12時少し前、自宅から酒田経由でここまでの距離は703kmだった。再び雨が降り始めていた。(写真はダブルクリックすると拡大します

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