2014年7月26日土曜日

みちのく山岳ドライブ-12


-八幡平・十和田・奥入瀬・八甲田・白神山地・鳥海を駆け抜ける-

8.弘前
“青森県を自分のクルマで周る”これが今回のドライブ行のメインテーマである。観光地はともかく、どの都市に焦点を当てるか?はそれなりにしばし思案した。青森・弘前・八戸、それぞれ特色がある。政治経済そして交通から考えれば青森、文化的視点では弘前、産業都市としては八戸といったところだろうか。八戸は後の行程からも対象外だが、青森と弘前は少し悩んだ。弘前は一度訪れたことがあるからだ。それもベストシーズンともいえる桜の季節にである。しかし、文化(の一部)には抗しがたい魅力がある。明治期を髣髴させるいくつかの建造物それに弘前城。夕刻でもこれらを外から鑑賞し、往時を偲ぶことが出来る。
ベストウェスタンホテルは、元々モーテルに発する米国のホテルチェーン。ホリデーインやデイズインなど同様に大衆向けホテルである。米国でドライブするときには結構利用したものだが、現役時代日本で見かけることはなかったから、泊まる機会はなかった。大都市の宿泊はビジネスホテルにして宿・食別を基本にしているので、弘前でホテルを当たったところ、ここが“高級ホテル”と紹介されていたのにはチョッと驚いたが、一方で懐かしい気がして決めた。場所は駅の横と言っていいくらい近い。先に書いたように、弘前は一度桜のシーズン、むつ小川原の備蓄基地に勤務していた友人に弘前城とねぷた会館に案内してもらったが、全く土地勘は残っていない。調査の段階で駅と繁華街が離れていることは分かったが、地図を見て駅周辺の方がクルマの取り廻しが楽な感じがした。これもここに決めた理由の一つである。
ホテルへのアプローチをナビに任せたところチョッと妙なルートを採らされたが、駐車場前にピタリと着いた。駅前ホテルゆえコモンスペースはフロントを含め機能的だが狭い。ビルが新しいこともあり、全体に清潔感はあるが“高級ホテル”は“弘前一の”と条件を付ける必要があるようだ。ツインの部屋は駅前広場を見下ろす7階に在り、広さはまずまずと言ったとこ。遥かに岩木山が望めるのが良い。驚いたことにこの部屋も八幡平ハイツ同様、部屋とバスルームの間は素通しガラスで、ブラインドを下ろして見えなくする方式である。どうやらこれが最近の流行らしい。
明日市内観光する時間はないので、まだ明るさが残る夕方、夕食までの間に弘前城とその周辺だけ見ておくことにして、直ぐ部屋を出た。フロントで夕食場所として郷土料理とエンターテイメント(津軽三味線)を楽しめるところを問うたところ「杏」と言う店を紹介してくれ初回開演の7時を予約してもらう。ついでにお土産物を扱う所も聞いたが、既に5時を過ぎているので付近では駅ビル(これはモダンで大きい)しかないと言う。早速出かけてみたが、リンゴをベースにした菓子類と地酒それに海産物加工品位で今一つこれはと言うものは見つけられなかった。
次の目的地は弘前城、ここは5時過ぎでも散策できるとのことだったので、しばらくそちらの方向に歩き出し、途中で道を確かめるために通行中の婦人に声をかけたところ「歩いていらっしゃるんですか?」と怪訝な顔をされる。「歩けは30分近くかかります。それに少し上りになりますよ」との助言。早速駅前に戻りタクシーで東門に向かうことにする。確かに徒歩では無理な距離だった。
(写真はクリックすると拡大します


(次回;弘前;つづく)

0 件のコメント: