2016年6月11日土曜日

九州遠征超長距離ドライブ(23)

  
16.長崎-5
今これを書いているのは611日土曜日。NHKのニュースと天気予報しかTVを観ない私でも、一昨年から観るようになった番組がある。「ブラタモリ」民放の宣伝臭に満ちた旅番組と異なり、地理・歴史を学校の授業とは異なる角度から興味深く学べる番組だ(まあ地方自治体の広報活動はいささか鼻につくが)。今夜は伊勢・志摩の第2回目だったが、1年くらい前に出島を取り上げていた。その時初めて知ったことは「そこはもう島の面影を留めるものは何もない」と言うことだった。
原爆資料館を観た後、坂を下って路面電車の浜口町停留所に出た。そこから5系統を逆に市内に向かって戻る。学校の退け時大勢小学生が乘っている。路面電車が見直されているとはいえ、これだけ生活に密着したのは、同じ原爆の被害をこうむった広島くらいではないかと、変な関連性がフッと浮かんでくる。JR長崎駅で小学生がかなり下りて座ることが出来る。しかし直ぐに出島に到着。周辺が埋め立てられて既に島ではないことを知っていたから、出島を観光する前に、一先ず海の見えるところまで出てみることにした。停留所直ぐ傍に聳え立つ近代的なビルは長崎税関、建物としては関東の老舗横浜税関より大きいくらいだ。取扱量は違うだろうが(横浜の方がはるかに大きいだろう)歴史はこちらの方が長いからだろうか?川崎支所など問題にならない。ほとんど人通りのない広い道路が海岸まで続き、そこに“出島ワーフ”と名付けられた西に開けた岸壁がある。4時過ぎと言う中途半端な時間だからか、ここにも人影はちらりほらり。強烈な西日に映えて岸壁に面した2階建てのプロムナードデッキが設けられているので、夕食に適当なところがないかしばし付近をうろついてみる。日が落ちたテラスでシーフードなど食しながら、港内を行きする小型船の灯りを眺めて過ごすのも悪くなさそうだ。
一周して電車道に戻り、いよいよ本日のそして長崎最後の観光スポット出島に向かう。西メインゲートから入場。北側は運河、あとの3面は埋め立てられてとても島とは思えない。復元されたそこには、オランダ商館、船員集会所や倉庫などが在り、一部は小博物館や土産物店になっている。閉館(5時)近い時刻だが結構混んでいる。普段と違い民放旅番組のロケが行われいるかららしい。「ブラタモリ」に取り上げられた南岸護岸やその付近は復元整備工事中で、今年後半に終わると島全体の復元する予定だが、完成しても横浜港大桟橋の半分程度、思っていたより狭い。
出島からホテルの在る西浜町へはショートカットの徒歩ルートもあり、夕食に再びこの地域を訪ねるのなら道を確認するため歩いて帰る案もあったが、さすがに一日歩き回り疲労困憊、路面電車で回り道して戻ることにする。
1時間ほど部屋で休養し、ロビーに下りて夕食のアドヴァイスを求める。昨日同様フロントには支配人の中年女性。「昨晩は中華だったから、今晩はシーフードにしたい。さっき出島ワーフを見て歩き、何軒かそれらしき店があったが、どこがいいだろう?」と問うと「あの辺は地元の人は先ず出かけません。専ら観光客相手です。お薦めできませんね」との答え。これはサンフランシスコも横浜も同じだから納得。「お魚なら」と代わりに薦めてくれたのは小料理屋「のさ庵」と言う店。海とは反対側の観光スポットのひとつ、思案橋近く。繁華街の中の流行っている店らしく、予約はカウンター席しかなかったが、品の良い落ち着けるところで、時間がチョッと早かったこともあり、飲み屋など行ったこともない家内も、一品料理をあれこれ味わい、満足してくれた。費用も二人で6000円程度とリーズナブル。このホテルのコンシュルジュ機能は素晴らしい!

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(次回;西海道を走る)

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