2014年1月25日土曜日

フランス紀行 南仏・プロヴァンス・パリを巡る-(27)


20.パリ-3
シャンゼリゼ大通りのカフェテラスでサンドウィッチとコーヒーで遅い昼食を摂りながら、目は自然と通りを走るクルマにいく。これはどこに居ても同じだ。そして「オッ!」と思わず発する。なんとプリウスのタクシーが走ってきたのだ!花のパリでトヨタのハイブリッドにお目にかかるとは思ってもいなかった。
フランスへ来てどこを走っていても、どこに居ても日本車が気になっていた。ルノーとの関係か日産車が比較的多いが、トヨタ、ホンダを合わせてもルノーやプジョー、それにドイツ車に比べるとその数は少なく、むしろ韓国車の現代や起亜の方が目立つくらいだった。無論今までプリウスは一度も見ていない。しかし、通りを眺めているとその数に驚かされる。“フランス人は合理的”とはよく言われていることだが、確かに渋滞の多いここパリの中心地では燃費の良さが商売に影響するのだろう。自分で日本式HV車(電気自動車)を持つ気はないが、ちょっとうれしい気分になる。
やっと腹を落ち着けると、再び大通りを南へ進む。ブランドショップや43年前訪れたキャバレー“リド”などを眺めながらコンコルド(和合)広場に出る。ここのランドマークはナポレオンがエジプトから持ち帰った(奪った)オベリスク、それを背景に記念撮影する種々の人種の観光客でにぎわっている。元々は18世紀にルイ15世広場として造れたがフランス革命後革命広場となり断頭台が設置され、さらにのち現在の名前になった。遥か先にはもうルーヴルの一角も見えている。凱旋門からここまで地下鉄の駅は4つある。途中で食事休憩したとはいえ一寸くたびれたので近くの公園のベンチで一休み。
コンコルドも地下鉄が3本交差する大きな駅だ。今度は8号線に乗って二駅目のオペラに向かう(本当はピラミッド駅が一番近いが、乗り換える必要がある)。マイバス社(JTB系)の営業所はピラミッド通りに在るので、駅で降りると目の前のオペラ座とは反対側にオペラ大通りを歩く。カフェ、ブティック、土産物屋、携帯電話店、パン屋・菓子屋、銀行などのオフィス、この通りはシャンゼリゼほど広くはないが、それでも賑やかさはそれに劣らない。
パリの町は凱旋門の大ロータリーを中心に放射状に道が出来ている。各道路にはまた少し小規模はロータリーが在って、そこからさらに放射状の道が分かれるので、格子状の感覚で歩いているととんでもない所に行ってしまい、自分の現在地さえ分からなくなる。それでも何とか無事マイバス営業所にたどり着けた。日本人観光客が集まるのでレストランなどは日本語の看板を掲げているところもある。
これから何度か利用する現地ツアーの集合場所を確認して、あとはオペラ座を経由して徒歩でホテルまで帰った。だいぶオペラ座とホテルを中心に土地勘が出来上がってきた(と思った)。今夜のディナーはオペラ座に近い日本語メニューもあるというカフェレストランにしよう。さすがに歩き疲れ、ホテルの自室でしばし休憩。
夕食に出たのは7時半過ぎ、オペラ座までは迷うはずはなかった。しかし、ショートカットと思った道は例の放射状道路、一旦暗い通りに入り込むと、あとはどこにいるのか分からない。焦って近くの明るい通りに出るとさらに分からなくなる。やむを得ずカフェレストランで英語の分かるギャルソンの居る所で何とか生ビールと夕食にありついた。帰りはサン・ラザール駅を目指して何度か通行人やカフェでその駅名を連呼しながら10時過ぎ帰り着いた。緊張のパリ第一夜はこうして終わった。
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(次回;パリ;つづく)

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