2014年3月18日火曜日

フランス紀行 南仏・プロヴァンス・パリを巡る-(36)


20.パリ-12;エッフェル塔
104日(金)晴れ、今日でこのフランス旅行も最終日だ。帰国便の出発時刻は2325分、3時間前に搭乗手続きとしてもホテルを19時過ぎに発てばいい。だからフルに一日観光時間あるのに等しい。残されたパリのランドマークはエッフェル塔のみ、ここを観たあとはお土産探しの街歩きをしよう。それが済めば、一旦部屋に戻り一休みして、遅いチェックアウトにしたかった。しかし、チェックインの際添乗員のOSNさんに時間延期の可否を確認してもらったところ、ホテルの返事は「レイトチェックアウトは認められない。もし部屋を使いたければ一日分の宿泊料をいただくし、料金は団体割引ではなく正規料金」とのつれない返事。仕方なく荷物を預けて8時半にチェックアウト。2日前長蛇の列で諦めたエッフェル塔を目指す。
サン・ラザール駅からエッフェル塔観光の最寄り駅ビル・アケム駅へ行くには、先ず3号線の西行きに乗り、次いでヴィリエ駅で2号線に乗り換え、エトワール(凱旋門)駅でさらにここが始発の6号線に乗り換える。チョッと面倒なように思えるがパリの地下鉄は構内の案内が極めて分かりやすく、難なくビル・アケム駅に着くことが出来た。駅からセーヌ沿いに歩いて9時少し過ぎには塔下の広場に到着。9時半開場ながら既に100M位の列ができていたのには些か驚いたが、今日はたっぷり時間があるし幸い天気も良く暖かい。どんどん後ろに延びる、世界から集まる観光客の列を眺めながらの30分は全く苦痛にはならなかった。
定時になると列が動き出す。先ずセキュリティチェックの小部屋に4列で入る。それが終わると入場券の購入。最上階の第3展望台(276M)まで一人14.5ユーロ。最初のエレヴェータは大型で40人位乗れ、脚部の傾斜に沿って斜めに動いていく。高さ57Mの第1展望台でドアーが開くが誰も降りない。115Mある第2展望台で次のエレヴェータに乗り換える。ここからは複数の垂直移動型エレヴェータが一気に我々を第3展望台へ運んでいく。
眼下に広がるパリの街は整然と整えられ、その先には緑が広がって、壮大な計画に基づく都市の美しさに思わず息をのむ。西真下には見事な幾何学模様のシャイヨー宮、北西遥か先には凱旋門。東に目を転ずれば廃兵院(アンヴァリッド)、ルーヴル美術館、ノートルダム寺院がセーヌに沿って認められ、北には昨日訪れたサクレ・クール寺院が遠望できる。しばし展望回廊を周回し、ヴェルサイユ宮殿を除く、訪れた観光スポットすべてを高みから俯瞰して確りそれらを瞼に焼き付けた。
下界に降りたのは11時過ぎ。見学者の行列はさらに延びている。午後のお土産ショッピングまでどう過ごすか?どこかで昼食もとらなければならない。慌ただしい街中へ戻るよりは少しのんびりしたい。セーヌ左岸の遊歩道を東に向かって歩くことにする。
河を上下する観光船、ジョギングをする人々、今日が平日であることをすっかり忘れさせるほどこの道は気分を落ち着かせてくれる。広い石造りの河岸ではオープンカフェが昼食の準備を進めており、ポツリポツリと客も入っている。アレクサンドル橋の近くでそんな店の一つに入り、ベーグル・サンドウィッチを摂ることにしたが、挟むもので“Pastrami”とあるのが分からず訊ねてみると「牛肉のハム」との答えが返ってきた。赤とそれを頼んでゆっくり食していると、我々に引き寄せられるようにどんどん席が埋まっていった。観光客ばかりでなく近隣で働く人たちもいるようだが皆食事と話に時間をかける。長く居ると「何かご注文は?」とときたまウェートレスがやってくるが、ほとんどに人は追加注文しない。我々もそれに倣い、ぼんやりと最後のパリを味わいながらしばし時間を過ごした。
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(次回;パリ;つづく)

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