2016年8月21日日曜日

呪われた旅-5

10.      最大の試練
順調に走行を続けて400㎞程走ったところで道は舗装路になった。快適に時速120㎞で暫く走っていたその時、ドーン!車がよろける。何が起こったのだ?車をわきに寄せ外に出てみると、タイヤがバーストしている。パンクまでは覚悟していたが、バースト!タイヤの外周5㎝くらいの処で全周にわたってタイヤが切れている。きっとStanding Waveが発生したのであろう。偶々120㎞という速度とタイヤの固有周期がマッチした のではないかと思い以後時速120㎞で長く走ることは控えた。それにしても見事に破壊されている。
交換タイヤは2本用意されているので、いつもの要領でジャッキをシャシーの下に置きジャッキアップして破れたタイヤを取り外す。タイヤを外してからはたと気が付いた。このままでは交換タイヤを取り付けられない。新タイヤを取り付けるのに高さが足りない。この四駆は後輪板バネなので、シャシーを上げると板バネが伸びて車軸が下がってしまう。ジャッキはシャシーではなく板バネの下に置くべきなのだ。しかし既に時遅し。このままジャッキを緩めれば車体が傾き転倒しかねない。もう一度取り外したタイヤを取り付けようと試みるが、重いし破損しているので元のネジ穴にはめられない。日は暮れてくるし、回りに人はいないし、体力も消耗してきてメゲそうになる。最初に良く考えてから行動すべきだったと後悔ばかりが先に立つ。しかし、ここで諦めるわけにはいかない。衛星電話で電話したところで救助に来るには何時間もかかるだろう。気力を取り戻し、回りを見まわし、石を捜す。少し小さいが枕ほどの大きさの石をドラムの下に置き、ドラムが重さで変形しないように祈りながら慎重にジャッキを下す。一応安定を保ったところで急いでジャッキを板バネの下に移動してタイヤを交換する。四駆のタイヤは重いので、手では持ち上げられない。ジャッキの高さを調整して、タイヤの下にバールを入れて梃子の働きで一気にネジ穴に装着。何とか日のあるうちに修理を終えることが出来た。一気に疲れがでてきて暫くその場にとどまる。

2.      まだ終わってない?
そのまま旅を続けて日のあるうちに宿に到着の予定だった。だった、しかし予定の地点に宿は無い。どうやらGoogle Mapで地点を入れた時に間違えたようだ。
左図の青色のルートが一番妥当なルートであるが、Sesriemを出た時に真っすぐ下に降りてきたので少し時間がかかった。この間ナビは図の灰色のルートを推奨していたのか、最初から東に行くよう誘導する。すっかりナビに対する信用を無くして簡単なGoogle地図と方向感覚だけでゼーハイムまで来た。予定地点はこの近辺までだったが、宿は無い。B4の舗装路を東に走っているときにゼーハイムで右Fish Riverという看板を見る。ナビはそのまま直進するよう指示する。辺りは真っ黒で、手元にこの付近を表示する地図も正確な宿の場所を表示した上の様な地図もない。絶対にここを右折すべきと思ったが、夜間にダートを走ったことが無く月明りもない状況下で目的地も定かでない道を走るのは危険と感じて、ナビを信じることにした。ナビはどうやら舗装された道路を出来る限り走るように設定されていたようだ。ゼーハイムから延々と赤で示された道を走ることになった。
B1に戻って延々と南下。流石にB1150㎞くらい走ったところで給油所を発見。この国では給油所もB1ですら100㎞に1ヶ所あればいい方である。その為か、この車には補助タンクもあり、100L以上入る。この大回りで3時間近くを浪費して9時半ごろにやっと宿に到着。この日ほとんど1000㎞も走ったことになる。
タイヤのトラブルがなければ、明るい内に分岐点に来ていただろうから、正しいルートを通って、晩飯にも間に合っていたと思う。ドライブにはやはりナビではなく正確な地図と正しい方向感覚が必要であることを改めて確認した出来事であった。ナビ、くそくらえ!
因みに、帰りは宿で地図を見つけたので青のダート道を通って1時間半ほどでゼーハイム付近まで戻ることが出来た。結構整備されており、後悔しきりであった。

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