2018年12月28日金曜日

山陰ドライブ1800km-15



-因幡・伯耆・出雲を走る-

14.鍵掛峠を駆け抜けて
113日(土;文化の日)、この旅も最終日、一日かけて自宅へ帰る日である。
私の長距離ドライブの必要条件は“山岳ドライブを少なくとも一ヶ所”である。今回は長躯島根県まで出かけたが、それが楽しめるのは大山周辺しかない。幸いなことに“絶景ドライブ100選(学研)”に選ばれるようなコースが二カ所もある。一つは大山環状道路、もう一つはそれにつながる蒜山大山スカイラインである。前者の場合大山の南に在る鍵掛峠付近が特にワインディングが続くのでお薦めとなっている。前夜泊ったオーベルジュ天空を選んだ理由の一つは、帰宅するに当たってこの二カ所を巡るのに絶好の位置に在ることによる。
朝食は7時半、レストランに先客はひと組だけ。今朝は窓側の席をあてがわれた。ホテルの位置は大山の西側になるので、東からの光は遮られ、その陰が西に米子・弓ヶ浜・境港を見晴かす途中まで延びている。昨夜は明かりしか見えなかった平野部全景が目の前に広がる。サラダ・オムレツ・トースト・果物・紅茶(コーヒーメーカーが不調)の朝食を摂る。レストランを出るとき、支配人に鍵掛峠への道を確認すると「通れるかな?」とつぶやく。何事かと問うと、「今日は祭日、しかも紅葉の最盛期ですから、鍵掛峠周辺は通行止めになり、手前で駐車してシャトルバスで行かなければならなくなる時があるんです」とのこと。「こんなに早い時間からですか?」と再度尋ねると、「大丈夫かな~」と自信なさそうな返事。
チェックアウトを8時半に済ませ、チョッとひんやりする空気の中を鍵掛峠へ向けて出発する。期待通り道は九十九折の上りだが勾配が緩い。大山は全体に裾野が広く、昨日上ってきたときも同様の感覚を持った。しばらく進むと眺望が開け、比較的大きな駐車場や山小屋風の建物が在り、草原にテントなどを張っている所に出たので、チョッとクルマを止めて鍵掛峠の所在を聞いたところ、さらに先へさらに進むようにとの助言。再び道は曲がりだし、木々が道路を覆うようなってくると、道の左右、何とか駐車スペースを確保出来るような所に止められたクルマが多くなり、人々がハイキング姿で歩いているのが目につくようになる。どうやら峠はこの辺りのようだ。さらに進むと道から入り込んだ未舗装の空き地があり、ここが駐車場のようだが既に満杯である。やむを得ずその駐車場の入り口付近にクルマを止め、チョッと付近を歩き写真を撮って早々と退散した。結局紅葉はここと走
りながらの観紅で済ませざるを得なかった。日程の決定に際して祝日であることは読んでいなが「早朝の地方の名所だから大丈夫だろう」侮っていたのが間違いだった。
ここからは道は下りになる。下から上がってくる車は多い。やがて大山周回道路と蒜山方面への分岐点に達する。ここには奥大山休暇村があり、大型バスが何台か停まっている。これも紅葉狩りなんだろうか?T字路を右に折れて、今度は蒜山スカイライン(県114号線)を南に走る。ここは山岳道路と言うよりは、開けた草原の中を進む道で逆方向に向かっていれば大山の山容が目の前に見えていたはずである。日取りや時間ばかりではなく、コース取りも悪かった。慰めは、好天の下車窓を走る変化に富んだ紅葉を楽しんだこと、と言うことにしておこう。
蒜山ICで米子道に乗り、落合JCTで中国道に入って、あとは新名神(西)・名神・新名神(東)・東名阪・伊勢湾岸・新東名・東名と自動車道ばかり、大井松田付近から横浜町田ICまで休日の激しい渋滞に巻き込まれ、1930分自宅着。何とホテルから自宅までの走行距離は718km。これは若き日を含め新記録であった。まだまだやれる!(かな?)。

写真は上から;早朝のホテルテラスから、ドライブコース図(赤い部分をほぼ逆走)、鍵掛峠付近、蒜山大山スカイライン途上

(写真はクリックすると拡大します)

次回(最終回);旅を総括する


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