2023年12月20日水曜日

一人参加の三陸ツアー(2)


2.初めての国内ツアー

三陸方面を個人で効率的に回ることは特に交通・宿泊面で制約が多いことから、やむを得ず旅行社(クラブツーリズム;CTM)が用意するプランの中からこちらの希望に近いものをあれこれ当たり、1112日に東京駅を発つ“初めての三陸海岸3日間”の予約を入れた。この時点では催行人員数25名に達しておらず、決まり次第連絡するとのことだった。幸い9月末催行決定となり、費用振込依頼の書類が送られてきたが、詳細旅程情報は皆無(例えば、集合場所や時間、列車番号)。旅の楽しみはその前後を含むもので、ツアーとは言えそれなりに自分の味付け(訪問場所や気象の事前調査、地図の準備や名物・土産情報など)をするために詳しい旅程が必須だ。海外ツアー参加知見から、費用振込後に直ちに資料が送られてくることを期待して、10月第1週に振込を行った。しかし、その後2週間以上経っても何の音沙汰もない。予約申し込みを行った近畿日本ツーリスト(KNT)の支店に問い合わせたところ10月末ないし11月始めには旅程表が送られてくるはずとの返答を得たので、それまで待つことにした。しかし、それを過ぎた116日(月)になっても依然何の連絡もない。たまりかね、この日午前KNTに苦情のメールを強い調子で発信した。返って来たのは「CTM2日(木)に資料を発送しました。国内ツアー案内は10日から1週間前に送ることがルールになっています」である。この時は3日(金)祝日、土・日と3連休になる。「2日投函したから何ら落ち度はない」と言わんばかりだ。KNTCTMともに、旅をビジネスにしていながら、実施前後にある(自社の収益に関係ない)楽しみ方に全く気が付いていない。“ツアーの限界”を出かける前に痛感させられた。


送られてきた資料はペラペラの紙2枚。1枚目は表紙と集合場所・時間・往復路で利用する列車案内(番号、時間)、2枚目はごく簡単なスケジュール。初日の昼食は無く、自分で用意し車中で各人摂るようにとの注意書きがある。

数日前から盛岡、仙台の天気予報をチェックしていると、当初は初日曇りときどき晴が日を経るにしたがい少しずつ悪化、前日には首都圏は雨、盛岡はみぞれとなり、先行きは明るくない。しかし、2日目の予報は太陽マークもあるので、海岸巡りに期待は持てる。

当日の朝は予報通り小雨だったが家を出る頃には止んでおり傘は不要。東京駅集合は出発30分前の950分、東京駅構内で昼食用の駅弁を求め集合場所に着いたのは940分頃。八重洲口1階日本橋側に団体旅行専用広場在りそこが集合場所だ。海外旅行の空港とは異なり旅行社専用カウンターなどなく、同じ社が催行する他のプランがいくつもあり、混雑する広場で担当者を探すのに一苦労する。ツアーコンダクター(TC)は40歳代半ばとおぼしきおばさん(ISNさん)、出発に先立ちバッジと列車指定座席や観光立寄り場所に関する資料が渡され、この日の行動に関する注意事項が説明される。その中でこのプランの参加者42名であることを知る。何と大人数なことか(これがプラン参加最大数;バスの席数)!

東北新幹線への入場は団体専用口から、乗車するのは新青森行き“はやぶさ17号”2号車これも他社他プランを含む団体専用車、座席は9C席通路側、A/Bは同年輩のご夫婦、軽く挨拶はしたが盛岡駅で下車するまで会話はなく、こちらは駅弁を食すまで読書に専念。仙台辺りで少し明るくなったが、盛岡駅到着時(1232分)当地は雨だった。駅の西口駐車場には東日本交通の専用バスが待っており、爾後このバスが仙台までの移動手段となる。42名の構成は、3人・4人グループが各一組、一人参加は私だけ、他は概ね老年カップル。私の席は運転手直後の本来はTC席を空けてくれ、彼女は運転手と同レベルの補助席を専ら使ったので、一人で先の見通しの良い2座席を利用でき、今度の旅を大いに楽しいものにしてくれた。1245分バスはリアス海岸名所北山崎を目指して駅前を出発した。

 

(つづく)

 

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