2010年6月13日日曜日

奥の細道ドライブ紀行-2(計画立案-2)

  大まかなルートと宿泊地を決めたら、次に日々の行動計画と宿泊施設を検討する。今回の場合、酒田・乳頭温泉・銀山温泉に泊まることにしたが、初日の酒田は地方の産業都市で、それほど観光スポットは無い。一方翌日角館で充分時間を取りたいので、少ない見所をこの日に見てしまいたい。自宅から酒田までの走行距離はおおよそ550km、途中の休憩を含めれば7時間は見ておきたい。こういうタイトなスケジュールは日本旅館や観光ホテルは向かないし、もったいない。その点ビジネスホテルは計画変更が容易で使い勝手もいい。時間の余裕度に応じて夕食の場所を決めることも出来る。 インターネットで駅周辺のホテルを当たり、アルファーワン酒田に決める。
 翌日の予定は、酒田から日本海に沿う国道7号線を走り、羽後本荘 付近で東北東へ向かう道を取り、角館に達してそこで昼以降を過ごして、夕方田沢湖経由で乳頭温泉に達する。走行距離は200km足らずだが、温泉の在り場所はかなり山深く、先は行き止まり、温泉旅館の数も限られている。これもインターネットで予約状況が調べられるので、空室情報・料金・景観・部屋の設備などを調べ、妙乃湯と言う旅館を選んだ。
 三日目は角館付近までは来た道を戻り、東北中央部の幹線国道である7号線を南下、湯沢付近で国道108号線へ岐かれ鳴子に至る。ここを観光した後、銀山温泉に至り、ここで徳川時代初期の銀鉱跡を訪ねる。予想走行距離は約220kmだが山岳道路が多く時間は7時間くらいかかりそうだ。ここは比較的古くから開けた温泉場で、旅館は十数件ある。この中で最も有名なのは「おしん」にも登場した能登屋である。木造4階建て文科省の重要建造物に指定されている。しかしここをインターネットで調べたところ気になる情報が出てきた。外見は見事な木造だが、中はコンクリート部分が多いこと。大きな旅館だけに団体客も多く、それがカラオケをやると客室まで聞こえてくると言うのである。そこでそれとは対極にあるこじんまりした宿を探し、客室8室の旅館藤屋に泊まることにした。
 宿泊場所の絞込みには主にその地の観光協会などのホームページにアクセスしたり、楽天の「ぐるナビ」などを利用するが、道路事情(特に、距離と時間)調査はNAVITIMEという無料ソフトを利用する。装備したカーナビが一番いいのだが狭い車内でエンジンをかけたまま行わなければならない(バッテリー消費が高い)ので計画段階では現実的でない。曜日・時間帯による混雑状況は日本道路交通情報センター(JARTIC)のホームページ(HP)で数週間前からモニターする。
 ルートが決まると、次に大事なのがガソリンスタンドである。OBとしてエッソ・モービル・ゼネラルは割引が効くので何としてもそこで入れたい。しかし、これらの会社のスタンドは大消費地偏在の傾向があり、地方では行き当たりばったりで探すと意外と見つからない。特に自動車専用道が問題である。三社共通のHPと道路地図でどの地域で補給するか候補店の住所・電話番号をメモしておく。今回最大の難点は自宅~酒田市内のルートで、単純計算では満タンで出発しても酒田ICまでギリギリである。この間は専用道で一軒も該当のスタンドは無く、一度一般道に下りるか、あるいはサービスエリアの他社スタンドで少量補給することも考える。
 トイレストップの場所も地方道では軽視できない。 幸い最近は“道の駅”が整備され、状況は改善されてきているが必ずしも道路際に在るわけではないので、事前にこれもHPで当たっておく。さらに観光地での駐車場なども必須情報だ。また一応自動速度取締機の設置場所(特に警告の出ていない一般道)も“専門誌”から得ておく(カーナビのオプションとして販売されているが購入していないので)。
 インターネット上の各種HP、道路地図、ガイドブック、以前のドライブ記録などでこれらを詰めていくのに一ヶ月くらいアッという間に経ってしまう。 それでもインターネットのご利益は大きい。あとは好天を願い、安全運転あるのみである。

(計画立案の項おわり)

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